それで [お会いした人]
テーマは、「自己肯定」。
結論は、「ちっちゃな“それでよし”の繰り返し」。
たとえば…
「あ~、このお茶おいしいわあ~」。
このとき、われわれは自分を肯定している。
そんなんでいい。
なぜか…
それは、自分が自分のしたことで自分を喜んでいる。
お茶を飲んだ自分、それを喜ぶ自分が居て、
そういう自分は自分を肯定しているから。
そして…
喜んでいる、自分を肯定している自分は、
誰かから、肯定性を与えられている。
そういう環境、人間関係に支えられている。
つまり…
作り出せなかった結果を肯定し、
その失意やつらさを肯定してくれること。
「沈黙」する環境をまわりが作ってくれること。
その瞬間、瞬間、
ケア [お会いした人]
『続・働く理由』(戸田智弘著 2008年12月 ディスカヴァートゥエンティワン)のなかのミルトン・メイヤロフ(P207)のところに共感したという。
あと、「厚生労働省は介護報酬を上げるべきだ」といっていた。なぜなら、そうすれば介護職員により多くの給与を回せるから。給与が上がれば待遇がよくなる。待遇がよくなれば定着率は上がる。したがって、完全失業率は下がる。
本書によれば、ミルトン・メイヤロフは「ケア」を次のような意味で使うという。
「その人の成長を手助けすること」「そのもの(人)がそのもの(人)になるのを手助けすること」う~む、ミルトン・メイヤロフ。どうやら、コイツは一度は押さえておいた方がよさそうじゃのぉ…
大変 [お会いした人]
今日、あるキャリアコンサルタントのお話を伺うことができました。その方によると、今、ハローワークを訪れるひとは、これまでの5割増だそうです。しかも、その9割が自己都合ではないそうです。さらに求人がほとんどない。それに対して求職が殺到し、さながらパイの奪いの様相を呈しており、その倍率は20~30倍とのことでした。その上さらに、経験者のみ(=即戦力)の条件付き…。
富山県は製造業中心の県です。そして、県東部はYKKをはじめ比較的堅実な地元企業が多く、雇用は安定していました。したがって、それほど危機感がなかった地域です。しかし、今、県東部が大変なようです。県にとっては本丸を崩されたも同然。まさに意表をつかれた感じではないでしょうか。
確かに、2000年頃も失業率5.5%で大変でした。しかし、それは県西部で大規模なリストラもあっての大変さでした。だけど、かたや県東部は、当時びくともしなかった。しかし、今回はそうではない。実際、ワークシェアということで週休3日(金曜日が休み)体制をとっている企業も多いとのことです。
あくまでも推論ですが、ということは、製造業そのものが大変?ということだろうと。
そして、それは富山県だけではなく、他の地方経済も同じように大変?ではないかと。
先日、「経済成長は只今をもって終了しました」と書きましたが、今日、お会いした方の話を聞いて、ほんと、リアルに「経済成長閉店」を感じ入りましたでもその一方で、製薬業は好調なようです。
岐阜 [お会いした人]
私は、2005年1月11日、秋元氏のもとを訪問している。今から3年9ヶ月ほど前のことだ。ちょうどマイジョブがビジネスモデルを模索していた時期だ。う~む、時のたつのは早いものだ…(感無量)。
当時、秋元氏は25歳。だから、今では28か29歳だろうか。久しぶりだったけれども、快活な感じでしかも謙虚な姿勢は変わっていない。
聞くと、事業の方は1割は補助金等であとは自主事業。基本的に長期インターンシップと創業支援のあいだくらいの立ち位置で仕事をしているらしい。
また、農業の分野へも事業を広げている。ただし、それは学生や若者本人が就農するのではなく、農~工~商をコーディネートする立ち位置でである。つまり、農産物と地元の資源(技術や技能の組合せなど…)を使って、これまでにないものを創りだそうということだ。これには、“なるほど~”と思った。
対象となるのは、起業に関心のある学生、学内やバイトだけではなく何か打ち込めることをやりたいひと(特に女子学生に多いらしい)。そういうひとたちが成長の場をもとめてG-net にやってくる。
小一時間ほどではあったが、お会いできてうれしかったし、なにかしら得るところがあったように思う。
また、機会があればお会いできれば幸いです。ありがとうございました
見事 [お会いした人]
さて、昨日、涼を求め、某アイスクリーム店(『31』)へ家族で行きました。「どれにしょうかなぁ~」と思っていると、試食用のスプーンが目の前にあられて「いかがでしょうか?」と誘われ、われわれ3人のうち2人が「あっ、これうまい。これにしよ」と決めました。あと1人が決めかねていると「今、キャンペーンで…今日が最終日…うんぬんかんぬん…」と言われ、アイス3個を2個分の値段で買いました。
見事な対面接客ぶりでした。席に着いてから感心していました。お客に気持ちよくキャンペーンへ誘う技術は“プロ”だと思いました。とは言っても、普通の女の子。しかし、次のお客さんも「今、キャンペーンで…」と次々にゲット。う~ん、すごいぞこの店員。私は食べている途中に「こんなにお得なことをしてお店は大丈夫なのか?」と余計なことまで考えてしまった。
パロ [お会いした人]
「ご自由に触ってください」とあったので、触った。そしたら感動した。カ・ワ・イ・イ(女子高生風に…)。
さらに感動した。パロを受注販売している会社(http://intelligent-system.jp/)は富山県内。
しかも、私が生まれ育った城端町。
どうでもいいが、そのパロはかなり触られて手垢でグレイ色になっていた
はじめての空手 [お会いした人]
オス! お願いします!
6月14日と15日の午後の1時間半、私は富山県富山市荒川にある新極真会富山長久道場という空手道場で稽古をつけてもらったでオス!。
先生は、長久靖さん(40歳)。その先生の言葉より…
自分で自分を追い込み自分と向かい合おう。
そして、自分の弱さ(ダメな自分)を認めよう。その弱さを克服するために行動(DO IT)をしよう。
富山長久道場→ http://www.hajimail.jp/karate/sks_toyama/ オス!
牟田光生さん、そして牟田武生先生とお会いしました。 [お会いした人]
今日、富山県黒部市宇奈月町にあるNPO法人教育研究所宇奈月若者自立塾に行ってきた。
黒部川のほとり宇奈月温泉街の中にあるその塾は、川の流れが心地よく響く自然に囲まれた場所にある。しかも、二匹のかわいい親子らしき猿が温泉の源泉のパイプを堂々と歩く姿を見せてくれた。
天気にも恵まれたせいもあって、新緑が目にしみた。富山市街から高速道路で約1時間あまり。塾についたときは、そのロケーションの良さで思わずはしゃいだほどだ。
塾では約2時間お世話になった。施設の設備をみた。また、塾をマスコミがとりあげたビデオを2本みた。寮長の牟田光生さんの説明を聞いた。そして、理事長の牟田武生氏とお会いすることができた。
ここでは3ヶ月という決められた期間で、泊まり込みで仲間やスタッフと共同生活を行う。しかし、比較的自由な感じがした。起床と消灯時間は決められている。しかし、あとは自主性にまかせている。また、施設自体も小綺麗で生活しやすそうだ。
2時間あまりだったが、この塾で3ヶ月間生活することは貴重な経験になると確信した。たとえ、3ヶ月で就職できなくてもそれ以降の精神的な支えになっていることは想像に難くない。また、普段孤立しがちな若者が自分を変える機会を得られる。なぜならば、一人だと自己規制しか働かないが、共同生活では他者規制が優位に働くからだ。
若者が職場に定着しないのは、その職場の大人たちが原因である [お会いした人]
今日(3月13日)、社団法人富山県雇用開発協会主催「第一回若年者就業支援セミナー」に参加した。このセミナーは、一般企業の総務・人事及び管理職を対象にしている。タイトルからすると、若年者を対象にしたセミナーのようにもとれるが、そうではない。会社内にいる人を対象にしている。したがって、テーマは「どうしたら若者が定着してくれるか?」であり、それを問うものであった。その点において、画期的なセミナーだったといえる。
講師は、株式会社理想経営社長山本正樹氏(私と同じ44歳)。脱サラして今の会社を立ち上げて約10年、専ら首都圏での仕事が多いらしい。年間280日は出張している。あと1人は、吉友嘉久子氏。富山で知らない人はいない。18年間、富山のラジオ局の朝の生放送番組でパーソナリティを勤めた。
ともに、キャリアカウンセラーの資格をもつ。山本氏はJCDA認定(…たぶん。私とこれまた同じ)、吉友氏は人材開発協会認定である。ちなみに、私の知る限り富山で一番最初にキャリアカウンセラーを名乗ったのがこの吉友氏である。
ここでは、吉友氏の講演(っというか、訴え。お願い)を私なりの解釈でご紹介する。
若者の職場定着という問題、これは七五三と呼ばれて社会現象化している。そして、それを問題にするとき、若者自体を議論の俎上にのせるのが一般的だ。しかし、吉友氏の問題の立て方は違っていた。問題は、若者ではなく、社員にある。
要するに、今の職場において社員(特に、管理職)は若い社員を受け止めていない。受け入れていない。それが、若年者の就労意欲を減退させ、最終的には離職に繋がるという。
だたし、それはほんの些細なこと、ちょっとしたことがなされていないからだという。例えば…
①「おはようございます」「おつかれさまです」などの挨拶に対する返答+1秒間のアイコンタクト
新入社員は研修を受けて挨拶を率先してやる。しかし、回りが答えてくれない。そのうち、浮いて
くる。3日目にはやめてしまう。
②若い社員が上司に話しかけても、パソコンから目を離さない
アイコンタクトができていない。忙しいのを理由に、聞く姿勢を示さない。
③必要以上にメールを使うことよって会話の機会が減少している
④ほめない。むしろ切り捨てようとする
これでは働こうという意欲はわかない。ちょっとみてくれたら、きいてくれたら、わかってくれたらいいだけなのに、それ(=時間にすれば3秒~15秒)をしない。そのために、話そう、伝えようという気力が萎えてくる、やがては、どう伝えていいか分からない…ということになってしまう、らしい。
これでは職場から離れたくなるのは当然だろう。そこで、吉友氏は来場した人には、上下左右にほんの些細な思いやり、ちょっとした配慮ができる人になってほしいと訴えていた。
私も、ひとりのキャリアカウンセラーとして若者の職場定着について考えることがある。しかし、これまで吉友氏のような視点で考えたことはなかった。つまり、若年者の方ばかりみていた。吉友氏は仕事柄、新人研修をよくする。だから、新入社員を職場に送りだすとき、今の職場のゆとりのなさを身近に感じさせられるのだろう。
連携(連係)とはちょっとした思いやりのこと [お会いした人]
今日(3月6日)社団法人富山県雇用開発協会による講演会に参加した。そこで、株式会社アイバック代表取締役社長小沢伊弘氏の話を聞いてきた。
平成8~9年。つまり、今から10年ほど前、私はこの小沢氏が運営する「社員交流会」に参加していた。「社員交流会」とは社長で構成される異業種交流会の下部というか現場レベルの会合だった。
そこでは、社内で経営に近い部署の社員が、定期的にそれぞれ課題を出し合い、共有し、知恵を出して、何らかの手立てを持ち帰るということをしていた。そこで小沢氏はファシリテーター役だった。
私は小沢氏が富山県内で一番の経営コンサルタントだと思っている。県外のそれを知らないからわからないが、もしかしたら北陸で一番かもしれない。だから、今日の講演会はとても楽しみだった。
しかし、意外だった点がいくつかあった。
①今日の語りは“熱かった”。以前は、もう少しクールだったと思うが…。
②10年前と同じ事をしゃべっていた。つまり10年間、自説を変えていない。スゴッ!。
③少し太ったが、容姿は10年前と変わっていない。58歳にしては若々しく見えた。
これだけでは、肝心の話が分からない。だから、とりあえず一つだけ印象的な言葉を紹介すると、「連携とはちょっとした思いやりのこと。思いやりのもとは感謝の気持ちである。」というフレーズだ。他にも、多く刺激を受けたが、今日はこの辺にしておきま~す。
力の出し惜しみは、心苦しいものであるか [お会いした人]
(ちょこっと、メモです)
ある経営者は「能力の出し惜しみはダメ。なぜならば、心苦しくなるだけだから」とおっしゃっていた。
例えば、ゴミが落ちていたらどうするか。拾って捨てることができるのに、それをしなかったら何となく心苦しいでしょ…。それよりも、拾って捨てた方が気持ちいいんじゃないか…と。
私はサラリーマン歴15年であるが、能力の出し惜しみをしていなかったといえば嘘になる。そのとき、心苦しい気持ちをもっていたことも確かだ。とすると、サラリーマンは心苦しいのではないか。しかし、それはそういう人もいるだけで、サラリーマンすべてがそうであるわけではない。
「今日が一番若い」セーラ・マリ・カミングス氏のことば [お会いした人]
1月13日、魚津商工会議所青年部主催の講演会に行ってきた。
講師は、セーラ・マリ・カミングス氏。38歳独身、ペンシルベニア出身。関西外国語大学留学(1991)をきっかけに、日本に魅せられ、長野オリンピック(1993)で再来日。長野の会社に就職。今から10年前、1997年から酒造場の再構築に取り組む。他にもさまざまな活動を通じ、小布施町のまちづくりに貢献する。「台風娘」の異名をとる行動派。
外国人が日本語で話す講演を生で聞いたのは始めてかもしれない。
彼女の話は、とても刺激的な言葉や身振りに溢れていた。また、ダジャレやユーモアがとても好きなようで何度も使っていた。
いろいろ聞いた中で、タイトルのフレーズが一番刺激的だった。生きている間で、過去は戻れないのだから、未来という時間軸では今日が一番若い。しかも、すべての人がそうである。たとえば、44歳の私は「今日が一番若い」し、今朝真剣に散歩していた75歳くらいのおじいさんは「今日が一番若い」のは間違いない。
その他に、いろいろ話をしてくれたが、外国人から見た日本人に触れたフレーズを…
「日本人は、評論家が多すぎる」→“たぶん失敗するだろう”とか
「日本人は、まあまあで済ます」→まあまあ=最低限。しかし、そこからが面白いのに…。
それならむしろ、やる/やらないをはっきりした方がよい。
あと、「日本はどんどん西洋化している。つまり、日本しかない魅力がなくなりつつある。」
外国人ならではの彼女の視線が警鐘をならす。しかも、日本人より強い危機感をもって。
小杉礼子氏と山田昌弘氏 [お会いした人]
先日(12月12日)、ヤングジョブとやま・富山労働局・富山県主催の「人材確保対策セミナー」に参加した。
講師は、小杉礼子氏と山田昌弘氏。
いずれも著名な方で、私はその方々のお顔を拝見したく参加した。小杉氏は実は3回目である。前回はNHK(渋谷)のスタジオでお会いしている。約1年ぶりであるが、テキパキと話し、時々見せる「笑顔がステキ」だった。山田氏ははじめて見た。印象は、「くだけた優しい顔」だった。
ここで話が終われば、本当に顔を見てきただけだ。しかし、一応話も聞いてきた。そこから私なりに
○小杉氏の話「若者を正社員採用しない理由は何か(特に中小企業の場合)?」
小杉氏の調査によると…
①若者がきちんと育てられていない
②雇用側が社内で育てにくい(育てる自信がない)
私は、ここからひとつの仮説を立ててみた。
「就職観が育っており、かつ社内で育てやすいと思われる素養のある人」→正規採用
いかがか?
○山田氏の話「1998年。このときから成績の悪い子は勉強しなくなった。」
山田氏は、1998年を起点にして日本社会の状況が悪化し始めたと見ている。
つまり8年前。そのとき私は36歳。一営業マンとして働いていた。厳しい時期。
では、なぜ成績の悪い子は勉強しなくなったのか? 子どもは次のように考えたという。
①勉強しても、成績が良くならない
②「どうせ」フリーターになるんだろう
③だったら、勉強しなくてもいい
う~ん、なるほど。と、納得してはいけない。これに対して、私は2つの反論をしてみたい。
「勉強は、成績しいては学歴を高めるのでなく、自分の遂行能力を高める訓練の一つである。」
「勉強しなくてもいいとしても他に何か学ぶことがないか。勉強しない、とフリーターは別の話。」
○テーマ全体「正社員か非正社員かじゃない基準で労働をとらえるとしたら何があるか?」
今回のセミナーで、以下の図式が一般論として定説になりつつあることが分かった。
高学歴(短大以上)→生産性の高い人→専門中核労働者→正社員
低学歴・中退組 →生産性の低い人→定形作業労働者→非正社員
しかし、生産性という基準ではなく、私は労働を「社会性」という基準でみてはどうかと考えた。
であれば例えば、生産性は低くても、社会性が高ければ希望をもって働くことができると思う。
「強い農業」を目指す国家戦略と当面の課題 [お会いした人]
11月13日午後『知的財産フォーラム』のレジュメより
平成18年10月24日付。経済財政諮問会議(民間委員)
タイトル 「創造と成長」のための7大重点改革分野
1、グローバル化改革
①経済外交の戦略的推進(アジアを中心にEPAを加速、WTO推進)
②農業改革(輸出できる強い農業、国境措置に依存しない農業)
2、労働市場改革
3、生産性改革
4、税制改革
5、地方分権改革
6、社会保障改革
7、政府改革
上記改革の大きな方向性を年内に検討し、来年1月策定の「新たな中期方針(ポスト「改革と展望」)」に反映させる。
実にすばらしい内容のように思える。しかも、1-②の農業改革の「強い農業」という言葉には、並々ならぬ決意のようなものを感じる。
一方、先日お会いした農家を営む義理のお父さんは、「農業はカラスとの闘いだ」と言っていた。つまり、カラスに「強い農業」を目指している。こちらも実にすばらしい。
なんだかすごい。グローバリズムに対する日本の国家戦略 [お会いした人]
11月13日午後『知的財産フォーラム』に行って来ました。内閣官房知的財産戦略推進事務局長の荒井寿光氏(『知財革命』角川ONEテーマ21の著者)の講演を聴いてきました。
※知的財産権=産業財産権(特許、実用新案、意匠、商標)+著作権等
今、日本は国際競争を勝ち抜くために、知財立国をめざしていることがわかりました。
現在政府の方針は、知財活用を次のように考えているようです。
①目に見えない形のないものを「JAPAN」ブランドとして形成する
②それを輸出する
③それを消費してもらう
例えば、日本食。なかでも「寿司」は、現在すでに世界60億人のうち6億人(うち1億が日本人)が食べている「JAPAN」ブランドの一つだそうです。
つまり、他国と差別化ができ、かつ信用が高まり、さらに付加価値がつき高く売れればなおさらよしということです。その際の法的根拠や法的保護の役割を果たすのが「知的財産基本法(立法)」「知的財産高等裁判所(司法)」「知的財産戦略本部(行政)」という国家の推進体制です。
しかも、たぶん荒井氏は農林水産物を知的財産の眠れる宝と考えているようです。各地の地場産品の発掘とブランディングを優先的にしていきたいという感じでした。例えば、富山県においては「氷見はとむぎ茶」「黒部米」「入善ジャンボ西瓜」「富山名産昆布巻きかまぼこ」「とやま牛」「とやま和牛」がすでに出願中だそうです。
しかし、この背景にはアメリカの農産物の輸入の圧力があるように思いました(盛田の私見)。例えば、コメを例にとれば国境価格(国境をなくした場合のまんまの価格)はアメリカ米の方が圧倒的に安いのが現状です。日本はこのアメリカ米の国境価格に関税をかけて関税額を足して、日本の国境価格より高くしています。だたし、アメリカはその関税率を現行の10分の1にするよう提案しているようです。そうすれば、アメリカの価格が日本の価格を下回ることになります。これは、コメに限らず、小麦、大麦、砂糖、乳製品も同様です。
したがって、この対抗手段が「JAPAN」ブランドとなるわけです。そして政府は原材料よりも加工品に目をつけています。なぜならば、日本人は勤勉な国民だからです。しかも、単に勤勉なだけでなく、他の国民よりも自分自身で考え創作していく能力があると仮定しているからです。原材料はもうあきめて、むしろ加工品で勝負しようとしているんだと思います。
その最初の一歩が、今年4月の商標法の一部改正による「地域団体商標制度」の導入です。すなわち、(地域名)+(商品又はサービス名)を商標権登録を受けられるようになりました。
世界を目指す前に、まず地域からブランディングによる競争力を高めていこうという戦略のようです。
さすが、頭のいい人の考えることはスケールもでかい。けど、このリスクは誰が背負うのだろう。
いわゆる「サラリーマン」の勤労観はおかしくないか [お会いした人]
「組織で働くということは、上司の指示に従って働くべきである。だから、指示がないことには口出しする必要もないし、むしろ服従すべきである。」と、今日ある人に言われた。
その方は、50歳後半で、前職は大手企業に長く勤め、そのあと契約社員で、現在あるプロジェクトのメンバーの1人として仕事をしている。
まず、「組織」についてだが、現在のそのプロジェクトは実質3名で行っている。3人集まれば、ひとつの社会または組織を形成するという考え方もないことはないが、3名の組織をいわゆる大企業のような組織と同じと考えている節がある。それには無理がないだろうか?
次に、「上司の指示に従って働くべきである」だが、仮に上司の判断がおかしいと思っても何も言わないのだろうか?
さらに、「指示がないことには口出しする必要もない」だが、たとえ優秀な上司だとしても指示を待つだけで仕事といえるのだろうか?
これらは、大きな組織で長く歯車として、汗と涙を流したサラリーマン世代の立派な勤労観である。しかし、その勤労観はあまりに行き過ぎると「大企業病」に変容する。そう言い換えることもできる。
ジェンダー社会論(富山大学小倉先生)を聞いて [お会いした人]
(感想)
社会(特に社会科学)の最小単位を個人とするのではなく、性差や属性(特性)で分けて考える。
そうすれば、今まで見えなかった問題が見えてくる。そういう視点はとても重要だと思いました。
(聴講してきたメモです。間違っていたらゴメンナサイ)
ジェンダーとは、社会システムが性差に与える役割または意識である。
個人を性差やその他の属性(特性)で分けて見た場合、近代社会の「個人の自由と平等」という基本的な考え方と矛盾していることが多いことに気づく。
例えば、結婚を前にしたとき、女性は家事育児などの役割を意識するが、男性は意識しないことが多い。これは、近代社会の理念と矛盾する、のではないか‥など。
結婚以外にも、社会には次のような個人の果たす役割がある。
①家庭(息子/娘・親・配偶者)
②職場(働く人)
③市場(消費する人)
④市民(選挙、ボランティアなどなど)
⑤その他の人間関係(余暇・学習など)
それぞれの状況においても、性差による矛盾が存在する可能性があるだろう。
(補足1)
上記について。性差による問題以外の別の問題もある。それは多くの人(特にサラリーマン男性?)が、②職場(働く人)と③市場(消費する人)がほとんどという生活であること。しかし、本来は②と③だけが個人の日常生活ではない。①も当然ある。また、④や⑤も大切であるだろう。
(補足2)
家族とは‥
①消費の単位(労働の単位ではない。昔はそうだったかもしれないが‥)
②生命(世代)の再生産の場(工場や工事現場では生産できない)
2時間は集中、8時間はサボり。 [お会いした人]
先日(10月3日)、お会いした社長さんが面白いことをおっしゃっていた。
「作業は仕事ではない。100%のうち、20%は作業に集中して、残り80%はよそみをしなさい。その80%が仕事である。よそみとは、周りをみて覚えること、周りの人を助けること。その80%が儲かる。作業の20%は儲からない。」
う~ん。なるほど‥。思い当たるふしがが多々あるゾ。
例えば、「人と関わるのが苦手なので、工場などの単純作業であまり人と話さない仕事に就ければ‥」という相談を受けることがある。これは8時間なら8時間作業だけしていれば仕事になるという前提で言っているのだろうけど、私の中でどうも腑に落ちなかった。そんな仕事があるのだろうか。
そこで、この社長の言葉を引用する。そうすると「作業はできるかもしれないけど仕事はできない」ことになる。だから、そういう動機で職場を探しても、その職場で仕事にならないことになる。つまり、単純作業だけを求めて仕事を探しても、そういう仕事はあり得ないということにならないだろうか。
あと、サラリーマンのとき毎日10時間働いていた。でも、そのうち集中していた時間というのは、何時間なんだろう。半分くらいかな~。少なくとも10時間ずっと根詰めて集中していたわけでは決してない。合間合間に休憩したり、同僚と冗談を言い合ったり、お客さんと談笑したりといろいろしていたような気がするなあ‥。
今や職場のメンタルヘルスは事業主の大切な仕事に [お会いした人]
今日(9月4日)社団法人富山県雇用開発協会主催「職場のメンタルヘルスセミナー」に参加した。そこで、臨床心理士の先生の話を聞くことができた。自分なりに書き留めておく。
富山県内の臨床心理士は73人で、そのほとんどが病院関係に勤務している。平成7年度からは文部科学省の事業でスクールカウンセラーとして関わる人もいる。現在はそれぞれ今の仕事で忙しく、企業のメンタルヘルスにはなかなか関与するのは難しいというのが現状のようである。
そんな中、今日の講師の先生は、個別のカウンセリングや企業と契約してメンタルヘルスに取り組んでいる。また、ひきこもり状態の人の家庭訪問、心理学の勉強会などを実施している。しかし、全体のなかで見れば少ないようだ。
今、企業内では30代が一番悩みが多い。次が40代だ。しかも、新しい悩みに「同僚との関係」というものが多くなっているそうだ。従来であれば「上司との関係」が一番だろう。しかし、今は「同僚との関係」が「上司との関係」と同じくらいになっているらしい。しかし、これはわからないでもない。なぜなら、競争原理が職場に持ち込まれれば、同僚はいわば競争相手である。意識したくなくても意識してしまうから、なんとなく関係がギクシャクするのも想像に難くない。ちょっと前までは、仲間どうし一緒に酒を呑んで上司の悪口や愚痴を言い合っていた相手が、今では心許して話し合える相手ではなくなってしまったということもあるのだろう。そうなると孤独を感じざるを得ないのではないか。寂しい話である。これでは、メンタルにとってヘルシーとは言えない。
また、講師の先生の話で面白いなあと思ったのは、「企業では行動の目標は立てる(しかもスゴク巧み)が心理の目標は立てない」と指摘しておられた点だ。つまり、行動面だけではく、心理面、例えば自分自身のビリーフ(信念、考え方)についての目標を立ててみてはどうかという提案である。参考にこの先生の場合を紹介すると、臨床心理士という職業柄「私は能力がある」「人々は私の仲間である」という二つの考えを持てるようにしておくことが目標である。なぜならば、この二つは自己肯定と他者肯定という生きる上でベストの状態を維持することになるからであるとのことである。
とにかくここ数年で、企業の職場ではメンタルヘルスという新たな課題が浮上して、それへのアプローチが急務になってきているようだ。
家庭では親、特に父親の自己開示が大切なのかも [お会いした人]
今日(8月26日)富山市主催の「子どもを就職に導くための親セミナー&個別相談会」に参加した。そこで、ヤングジョブとやま(富山県若者就業支援センター)のキャリアカウンセラー宮城啓子氏のお話を聞いた。少し自分なりの意見も交え書き留めておく。
子どもは親、特に父親から常に「認められたい」と思っている。父親は一番身近な社会の先輩である。その父親に認められるということは、社会に認められることと同じことを意味する。社会に出るよりも先に、家庭で父親に子どもが完全にではないにしてもある程度社会人として認められていれば、社会に出る際大きな自己肯定感をもつことができる。また、同じような意味から社会に出てからの父親の励ましは大きな支えになる。言い換えれば、自分の存在が価値あるものと子ども自身が思えているかどうかにつながるということである。
しかし、父親は子どもに関してはあまり注意を向けていないのではないかと私は思う。子育ては母親が主に担っており、父親は仕事に励み家族を養う収入を得るということが世の多くの家庭の構造である。父親は子どものことに関心がないわけではない。大いに関心があるはずである。しかし、子どもには、父親が自分のことをどう思っているかはよくわからないのが正直なところではないか。それは、父親が子育てから逃げているだけとも言えなくもないが、仕事に励むことが悪いことではなく、単に父親が子どもと何かを一緒にするということが少ないからではないかと思う。つまり、父親と子どものコミュニケーションの少なさが子どもの成長に何らかの障害をもたらす可能性があるということではないか。宮城氏も父親ができるだけ子どもと接することを推奨している。
例えば、宮城氏は自身のカウンセリング事例のひとつとして、父親との対話がない子どもの例を紹介していた。その子どもは勇気をもって父親に話しかけることによって、子ども本人が思っていたほど父親は期待していないことを知る。それをきっかけに子どもの肩の力が抜ける。そして、その子ども自身の興味関心で、バイトをしたりしてやがて正社員として仕事に就くという話だ。この子どもは、父親に「認められたい」という思いが強く、それが行き過ぎた思い込みや考えになり、ガチガチになって身動きがとれなくなっていたのだろう。父親の期待に応えようとして頑張り過ぎていたのだろう。
講演の最後、宮城氏は家庭内での対話を推奨していた。家庭で、親が子どもときちんと向き合って話を聞いてあげる。何かをしながらというのではなく。聞くときは傾聴、傾聴のキクは耳に十四の心と書く。また、親自身のことも話して欲しい、つまり親の自己開示も必要であるとおっしゃっていた。自己開示は、コミュニケーションの基本だ。これを親が子どもに対してする。親が子どもに自己開示をするというのはあまりしていないかもしれない。盲点をついたいいアドバイスだと思った。
社会経験に穴の開いている若者 [お会いした人]
先日、ある会でNPO法人青少年自立援助センター理事長工藤定次さんの話をきく機会があった。工藤さんは、ニート対策の実践者であり、ニートという言葉の生みの親でもある。
この話で受け取ったことを私なりに書き留めておこうと思う。ポイントは三つある。
ひとつは、「こういう時代である」ことを受け止めることである。バブル崩壊後の十数年間で何が大きく変わったか。それは、若者を大人に育て上げる環境がなくなってしまったことである。バブル崩壊以前は、若者は企業等に就職したら3~5年は面倒みてもらえた。しかし、そのシステムが今は崩壊している。
二つ目は、その影響で社会経験に不足をもった若者が現われたということである。つまり、社会経験に穴の開いている若者が多く存在するようになった。そして、その穴の深さ、大きさは一様ではない。しかし、その穴の程度によって手当していくことができる。あるいは、そういう見方でいわゆるフリーター、ニート、社会的ひきこもりを分類することができるかもしれない。
三つ目は、若者は自分自身では大人になれないということである。現在、社会経験が不足してしまった若者はますます孤立してしまう傾向にある。だから、それをいわゆる大人が「社会的責任」として、若者と向き合って対応していく必要がある。
行動特性と心的傾向 [お会いした人]
今日、近所にお住まいのNPO法人素質研究所池田和人事務所所長の池田和人さんと私の事務所兼自宅でお会いして、1時間半懇談しました。
池田さんは素質論カウンセラー。私はキャリアカウンセラー。ともにカウンセリング業務をしています。
「現在の自分を自分自身が受け入れれば、人生を豊かにできる」という点で同じだと思いました。
自分自身が自分を受け入れるには、自分の価値観を見つけること。自分の価値観が見つかれば、楽になる。楽になれば、他者の考え方や気持ちがわかる。他者の考え方や気持ちがわかれば、他者と自分の関係が見えてくる。関係が見えてくれば、よい接し方や声のかけ方、しない方がよい接し方や声のかけ方がわかる。それを実行すれば、他者と自分の関係が良くなるというものです。
池田さんは「生年月日統計論」から「素質論」へと統計的学的実証的体系化された理論に基づいています。「素質論」は、素質(人が生まれつき持っている心的傾向や特殊な能力)という切り口でアプローチしていきます。また「素質論」は、帝王学として中国に起源をもつそうです。職業人生だけでなく、日常生活のコミュニケーション上の問題すべてに応用され、恋愛、子育てにも効果を発揮します。
キャリアカウンセリングは、1942年ロジャース(心理学者)がポスト・フロイトとして登場して以来、シュロスバーグやハンセンらが研究した理論に基づいています。自分自身が自分をどうみているかという自己イメージ(自己概念)を理解していきながら肯定的自己概念を形成できるように支援します。また、キャリアという切り口から、専ら職業人生に絞って就職や転職、異動、起業を達成するまでのお手伝いをします。
池田さんの優れたところは、キャリアカウンセリングでは明確にしにくい価値観をわかりやすく言葉で表現できることです。「素質論」によって、自分自身がよくわかるとこです。試しに私の生年月日を使い、私の行動特性を調べたら、「直観型」でした。それも極端な「直観型」だそうです。「1を聞いたら10イメージして、行動する」そうです。そう言われると、回りにそういう人はあんまりいないのかなあ‥と思いました。だから、自分と同じ考え方や気持ちをもつのは稀で他の人はそうではなく、それぞれの固有の行動特性を考えて付き合わないといけなんだろうなあ‥と反省したりしました。
もしかして、みなさん私と付き合うのに苦労されています?
好かれる会社(になりたい) [お会いした人]
昨日(3月29日)、とやま自遊館1階レストランで、前職でお世話になった会社の大阪支店の支店長さんとお会いして、ランチをご一緒しました(奢っていただきました。ご馳走様でした)。
この支店長さんの会社は、創業42年、法人化して20年で、売上20億、従業員100名。順調に売上を伸ばしてきているそうです。バブルが崩壊した時期にも、売上を下げることなくステイさせてきたことに驚きを感じ、そういう会社もあるんだなぁと感服しました。でも、よく考えれば「景気が悪い悪い」っても、みんながみんな景気悪いわけじゃない。だから、たくさんある会社のなかで、そういう会社があったとしても不思議ではない。
とは言うものの、それには何か〝勝者のセオリー〟があってしかるべきだ。
私のこの会社に対する印象を一言でいうとしたら、「きちんとしている」である。
二言で言うとしたら、「柔軟で前向きな考え方をもちきちんとしている」である。
別の言い方をしたら、「マニュアルどおりでない」「ガツガツしていない」である。
この会社には、次の四つの特徴がある(とみた)。
①先行投資的な長期事業計画を支える資金調達能力
2005年10月に「花みどり工場」の第二期工事が完成し、稼動している。構想8年。
工場内に、5千万円の機械(ドイツ製)を導入している。
(ちなみにこの機械、人間の打ち込みスピードより作業スピードの方が速い。これは笑える)。
②開発力がある
TLO(技術移転機関)に加盟している。アイデアを商品にする力がある。そういう風土がある。
③定期的に(約年2回)情報を発信し続けている
『プロポーザル』という名前の提案型情報誌を発行している。見ると他社(協力業者)広告がある。
営業マンはこれをもって販売先を回るが、話のネタがある。私のように好奇心の強い人間は喜ぶ。
④発注~確認~納品までがしっかりしている
私もそうだったが、注文すると「発注確認書」がファックスされてくる。それに確認印を押して発注。
それが社内の受注システムとしてネットワークされているので実にスマートでスピーディだった。
(前職の上司がよく朝礼で、<ほうれんそう・か(確認)>と話していたことを思い出した。)
で、結論。伸びてる会社=好かれる会社。好かれる理由は、販売先が喜ぶ本物(誠実)志向。
それは、「頭を使い」「プロセスを重視しながら」「正しい努力をしている」からではないだろうか?
(注)プロ野球楽天の野村監督のお言葉から引用させていただきました(結局またそれかい!)。