「働く」ということ [キャリアカウンセリング]
先日、こどもと本屋さんに行ったら、こどもが偶然「ゲームの攻略本」をみつけたという。その本は1200円。こどもにはおこずかいがある。しかし、そのおこずかいはもってきていない。さあ、どうする。
こどもは、それがよほど欲しいのか、うろうろしている。私は、「今度来るときに、おこずかい持ってきて買う」か「私からお金を借りて、家に帰ったらその分のお金を返す」の二つの選択肢があることを伝えた。また、もうひとつ選択肢を提示した。「一緒にお風呂に入ったとき、私の背中を1回につき100ゴシゴシする。それを12回やったら、本のお金、出してあげてもいいよ」と提案してみた。
そしたら、しばらく考え込んで、「いいよ」と言ってゴシゴシに同意した。私は、こどもに1200円渡し、こどもは1200円で本を買った。そして、その夜こどもは私の背中を洗ってくれた。「あと11回だね」ってこどもは言った。それに「1回に1200ゴシゴシすればよかった」と冗談も言った。
私は1200円、こどもに投資した(?)。こどもはそのお金で本を買った。私は1200円で背中がすっきりしてもらえる権利を得た。そして、こどもが背中を洗うということをきちんとするようになった。こどもは、本を手に入れた。また、自分のおこずかいを減らさずにモノを手にする手段を知ることができた。
このことで、二人の交流が深まった。誰が得して誰が損したわけでもない。みんな得したような気がした。お互い1200円以上の価値があったような気がする。これが「働く」という意味では‥と感じた。
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