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きら~ [カウンセリング理論]

昨日(5月20日)、金沢でキャリアカウンセラーの研修会に参加しました。

わたしが現在所属している団体はNPO法人日本キャリア開発協会です。

昨日は、元理事長の立野了嗣氏の講演が前半の約1時間半ありました。

CDAのカウンセリング理論の中心は「経験代謝」と呼ばれるものです。

ですから、CDAは「経験代謝」を理解し実践することが求めれらます。

しかし、この理論はなかなか会員に浸透しにくく実践も難しいのです。

なので、立野氏の講演はその理論の補足・強化のために行われました。


正直、勉強になりました。

「経験代謝」の面談は、クライアントのモノの見方・考え方(枠組み)

を意識化(自覚)することが目的です。そのためには、カウンセラー

がクライアントの枠組みを捉えなくてはいけません。そのうえで内省

を促す問いかけをしなくてはいけません。それがとても難しいのです。


そのために・・・・・

①クライアントの枠組みがどういう構造になっているかを知る。

②クライアントのためになるように問いかける。

③ときには、勇気をもって「枠組みを変えてやろー」つうくらい踏み込む。
 (関係性をこわすリスクを恐れない)

④問いかけに、クライアントの言葉を流用する。

⑤「ん!」「はっ!」と思わせるスパイスのある返しをし、
 クライアント自身が「考えてみよう」というきにさせる。


そのために・・・・・

何を聴くか?・・・・というお話でした。


そのなかで、立野氏の問いかけ例に

「何を我慢しているんですか?」という問いかけを

多用しているようにみえました。

しかし、自分の枠組みを探るには時間とエネルギーが

必要で、「我慢している自分がみえる」までに丸一晩

かかった事例を紹介してくださいました。


わたしも、枠組みに迫る、枠組みをえぐる、

枠組みをふりかえる、考えてもらえるような

キラーパスを出せるようになりたいなぁ、と

思い、これから課題にしていこうと思いました。

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どうじ [カウンセリング理論]

先週の土曜日(11月19日)、臨床心理のある講演会に参加した。

約1時間半の講演だった。しかし、不覚にも前半は寝てしまった。左右、前後の方にご迷惑かけたのではないかと心配になった。もしかしたら、イビキをかいていたかもしれないから…。あと、やっぱり少し疲れていたのかな、と思った。

講師は、パワーポイントですわって話されていた。比較的淡々と話す感じ。内容は、次元が高すぎた感じ。どうも、わたしの実践とはかけ離れているのかなあ、というふうに聞いていた。

しかし、後半、ところどころ気になることばが出てくる。なんか、すごい話を聞きそびれたんじゃないかという感じになる。講演終了後、しばらく、席を立たずにパワーポイントのレジュメに慌てて目を通す。

そのレジュメをもとに、ここで確認作業をしておく。

テーマは、「統合的アプローチ」。そのなかからの引用。
セラピストは客観的事実のみならず、クライアントの主観的事実をも大切に考える。分かること、分からないことを識別し、分からないことを大切に抱え、さまざまな方法でその分からない部分に分かる部分が増えるように努力を続ける。つまり、セラピストは不確定な状況に耐えて、知性と感性のバランスをほどよく保っていきたい。
分かること、分からないことの仕分け→分からないことについて、経験、知識に照合→調べる、助言を求める、カンファレンス(グループで討議する)→それでも分からなければ、上記の反復。それと、不確実性に耐えること。わたしはこの不確実性ががつらい、と感じる時がある。それ耐えるのが、苦手、難しいっす。

しかし、泣き言をいってもしょうがない。そのためにはどうしたらいいか。以下のアドバイスが役に立つ。

①量的努力。経験値や必要な情報の把握。質向上は、量的努力が保証する(んだって)。

②ジェネラル・アーツを活用する。ジェネラル・アーツは、一般教養、整理された経験(らしい)。

③全体性と焦点化を同時に捉えるバランス感覚。(つい焦点化だけ、もっと悪いと視野狭窄…)。

①は、クライアントのことやクライアントの環境のことなどの情報の収集。それと、もっと勉強しな、ということ。
②は、想像力。実践から帰納的に多元的、多面的な切り口で柔軟に、混沌とした現実を考える。
③は、「オーケストラのパートを弾きながら、総譜の全体を読み、プロセスを共有していく姿勢」の喩えの通り。

その他に、気になることばは、

・「共感」という言葉は、僭越ではないかと思う。なぜなら、相手のことを完全には分かりえないのだから。

・待つことができる、試行錯誤を受けとめる、時熟(じじゅく、期が熟す)。

・ユーモア、楽しさの感覚、真面目のみでは不可(真面目だけでは、援助者が固くなり、焦る)。

・静謐(せいひつ)な能動性(素直に「どうして、なぜ?」と思える)。

・新しい物事への関心、開かれた態度、様々な人生を追体験(学ばせて頂いている)。

・こころの深層に触れる畏れをしること(畏敬の気持ちをもつ、聴き手がナルシスティックにならない)。

・ことばについて(最近雑になってきた、語彙の平板化→考えの平板化→思考の平板化と思う)。

・明晰、簡潔、平易、柔らかく身体感覚を持つ言葉(難しい言葉は響かない)

・自分の言葉として、咀嚼(そしゃく、噛み砕いて十分理解)されているか。
 公共性、ほどよい距離感、身体をくぐらせて追体験してから対象化された言葉を。

・さりげない自然な表現、メタファー(比喩)、余韻、考える余地を残す(観察眼を養わなければ、ユーモアを使っ 
 た批判、正確な例えは使えない)。

・見立てのセンス、背景に思いを巡らす(想像力を働かせる)。

・現実を生きるとは、パラドックス(正反対の矛盾)を生きること。

・ベクトル(矢印)が一方向を向いたマニュアル的思考パターンに拘束されない(Y=aXでは対応しきれない)。

・人は「関係」の網の目のなかに繋がりを持ち、本来は一貫性のある歴史的つながりの連続性の中に「他ならな い自分」という暗黙の感覚を持つ。愛着、所属感、期待、支持、役割、責任…など。そして、将来の時間的展 
 望が持てている。(不幸な人は、網の目が少なく、そこに止まって、先に進めない状態)。

・より所となる、ほっとできる物理的空間

・ありのままの自分で安心して居られる自分の時間。その時間の連続性を感じている

・より所となる対人関係、相互性

・ありのままでいられる対人関係

などなど。

あと、コミュニケーションが生じる一瞬の要因という図と、コミュニケーションを成り立たせる言葉の特質(クライアントの気づきを促す)という図があり興味深かった。
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しまふ [カウンセリング理論]

先日、家族心理士の講演会に参加した。しかし、忘れてしまいそうなのでメモがわりに記録として残す。

本人(IP=クライアント)と就労支援で関わっていても、どうもこうもできそうにない、と感じる時がある。そんな時、家族の協力が必要だと感じる。つまり、家族システム内での悪循環があるのではないか、と感じる。ちなみに、家族を定義すると、「一定のルールを守って内外の変化に対応し、変化しながら、さらに新たなルールを作り、変化を繰り返している集団」である。そして、悪循環とは、何か行動したいがやっても裏目裏目になる状態である。

家族システム論は、問題解明より関係理解を重視する。ちなみに、ここでいう関係理解の関係は家族だけではなく、支援者から広くは社会までをも含む。これをシステムズアプローチという。流れは、
①家族のそれぞれ(たとえば、長男(IP)、父、母、姉)の主訴の確認(=問題同定)
②☆☆さんは、△△と認識している(=原因認識)
③☆☆さんは、どんなふうにしてきた(=解決努力)
①、②、③はひとそれぞれ。ところが、それらがうまい具合に連鎖して循環して安定している。それが悪循環。
そこでどうするか。ひとつは、うまくいっているところは支える。もうひとつは、つかみどころ(例えば、長男と父の関係)を仮定してみて、直接会える方の修正を試み(例えば、父をよいしょする)、そして、それを検証する。そして、その検証結果をもとに仮定する。以下同様。

また、このシステムズアプローチの特徴は、
①コンテンツよりコンテキスト。つまり内容・意味より文脈・背景、重視。
②システム自体はイヤより安定で保守的。だから、その文脈を変える。
③システム。つまり、《距離・パワー・方向》に注目する。たとえば、誰と誰の組合せのときにどんな問題が生じて維持されているか。その距離感やちから関係はどうなんだ、というところ。

そして、システムズアプローチの技法は、
①リフレイミング。つまり、ポジティブな捉え方に変える。わたし的にはアスペクト(眺望論)。
②円環的質問法。「それからどうしたの…。それから…」「あなたはどうですか…。あなたは…」
③逆説的介入法。「夫婦喧嘩ばっかしで…」「大事なことだから口論するんです。ぜひ続けてください。ただし、1日20分だけ。しかも、タイムキーパーは息子さんで」とか。「貧乏ゆすりがひどくて…」「ぜひ続けてください。」30分後「疲れてできません。」これらは、ダブルバインドや葛藤状態の解消になる。
④ジェノグラムインタビュー。もしかしたら、世代を越えたしがらみがあるかも~。
⑤椅子で表現。「あなたの家族って、今どんな感じ」→人数分の椅子を使い、距離や向き、倒れて椅子などにして表現してみる→実際にその椅子に座ってみる→ひとこと感想。
⑦一人で、またはみんなしゃべりすぎる場合。ペンなど、それを持った人だけ発言できるというルールで行う。

以上でございます。大変、勉強になりました。

話を聞いてると、システムズアプローチってサッカーに似てないか、と感じた。なんせ、《距離・パワー・方向》っていうんだもん。これって、サッカーのフォーメーションというか、システムと同じでしょう。距離はスペースを作ったり、消したり。パワーって、一対一の強さ、身体的強靱さ、身長の高さ、持久力。方向は、向き。ゴールへの意識の高さ。特にFWなんかは、ゴールに向いてプレイしてないと仕事になんない。

そう考えると、IPの家族はいまどういうシステムなんだろうか。3-4-3なのか4-4-2なのか。例えば、四人家族なら、1-1-2のオフェンシブか、2-1-1や3-1のディフェンシブか。誰がFWなのか。だれがDFなのか。そんなことを考えてしまふ、のでした。
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メタ [カウンセリング理論]

内なる目としてのメタ認知―自分を自分で振り返る  現代のエスプリ no. 497 (現代のエスプリ no. 497)現代のエスプリ12月号 『【内なる目】としてのメタ認知-概説』を読んで…

まず、メタ(meta)とは何か? 英和中辞典(旺文社)によると「1,after along with beyond among behind を意味する連結形 2,chang を意味する連結形」となっている。

メタ認知となると、behind が一番近い。なぜならば、behind は「隠れて、陰で」という意味だから。

さてさて、メタ認知は本文では次のように定義されている。
自分の思考の営みやレベルを再び思考の対象にしながら、自分なりに納得できる意味を追求していく過程(P6)…対象レベル(表舞台)での“活動主としての私”とメタレベル(裏方)での“監視主としての私”とが絶えず自己内対話を繰り返しながら知的営みを行っている(略)この内的思考過程の中で異なる機能を巧く操り司っているのがメタ認知である(P7)下線、私。
このようなことは、デカルトがすでに指摘していたらしい。
理解の過程で過ちや矛盾に気づき、それを修正できる(主観性の起源)のは、ホムンクルス(小人)が思考の過程を絶えず見ているからであると。デカルトが松果体に主観性を操る意識の座があるとして、そこにホムンクルスを置いたことは周知の通りである。(P15)
ところで、人間が状況に適応するには2つの方法がある。
①状況に巧く適応できるように自己調整を図る
②状況を自己に適応できるように作り替える

私が問題にしたいのは、人間の<社会適応能力>である。だから、①になる。

①=自己調整と脳内の活動の関係はどうなっているのか? ここでは、3つ説明されている。
a.ミラーニューロン…他者の意図や気持ちや心を読む力
b.前頭葉…ルーティンや習慣以外の遂行能力、自己を適切に評価する力
c.内側前頭前野…思考の制御、状況判断、罰と報酬を予測する力など

脳のなかの各部位がそれぞれの機能する位置として特定され始めている。しかも、それは特定の部位の活性化ではなく、全体的なシステムとして機能しているのがメタ認知ではないかとされている。

メタ認知の営みには、モニタリングとコントロールの2つがある。
メタ認知的モニタリングとは意図したものと実際の結果とのズレをチェックすることであり、その機能には対象レベルでの認知についての「気づき」「感覚」「評価」などがある。またメタ認知的コントロールとは対象レベルで取るべき行動をメタレベルで制御することであり、その機能には対象レベルでの認知の「目標設定」「計画」「修正」などが含まれる。
私はこれを言い換えて、メタ認知は<意図と現実の差異>と<取るべき行動>だと考える。

つまり、<差異>が小さく、かつ<行動>が適切であれば、社会に適応できる。逆に、社会に適応できないのは、<差異>が大きいか、または<行動>が適切でない場合である。

最後にまとめると、社会に適応できない場合は次の2つでアセスメントできる。
①意図と現実の齟齬(くいちがい)の修正が可能・不可能
②取るべき行動の不揃い(おもいちがい)の修正が可能・不可能

くどいようだが、人間にはメタ認知能力がある。それは状況に応じて修正する能力である。社会に適応するためにはメタ認知を修正する力が必要である[猫]
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歪み [カウンセリング理論]

カウンセリング心理学入門 (PHP新書)働きたくても働けない若者は“歪んだ感情”を抑制できない傾向が強い。交流分析的にいえば「はい、でも~」のゲームに興じるひと。フロイト流にいえばエディプス感情の強いひと。簡単にいえば「ああいえば、こういう」言い訳が多いひとである。

“歪んだ感情”とは、「親に気をつかいすぎる」「親の顔色をみる」「親に甘えすぎる」。逆もある。親に甘えられなかったひとの「親に恨みをもつ」「親に甘えたいという願望をいつまでも引きずる」など…。こういう感情におし流されてしまっている。

このようなひとは、些細なことで不機嫌になる。それは不満の表現である。典型は母親に対する不満。これを突き返せる肝っ玉母さんならいいが、気弱な母親だと「甘えさせなかったのは自分のせい」と罪の意識をもってしまう。そうなると、“歪んだ感情”がますます強固になり、母親を巻き込んで共依存になる。母親だけではない。カウンセラーや回りの友だちにも不満が向けられる。いろんなひとを巻き込んでいく。そういうことも少なくない。

要するに、事実よりも気分、現実よりも快楽が優先され、やるべきことがおろそかになっている。頭では「働かなくてはいけない」とわかっているが、評価軸が感情の善し悪しにあるために実際の行動ができないのだ。

本書には、この対策として①現実判断能力②我慢する能力③柔軟性が必要と説く。
しかし、実際にそうなるにはとてもとても難しいっす[あせあせ(飛び散る汗)][猫]
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経験 [カウンセリング理論]

共に待つ心たち―登校拒否・ひきこもりを語る』(高垣忠一郎著)P243より

  「体験」は語られない限り、私秘的な「体験」にとどまります。
  それがことばとなり、筋をつけて語られるとき、「経験」になるのです。
  そして、「経験」は人と共有され、相互に承認し合えます。
  「体験」は物語ることで共有できる「経験」になるのです。

本書は、「学校に行こうとしていけない」登校拒否・不登校の子どものこころを考察しています。本書は、「体験」と「経験」を峻別しています。その差異は、「体験」と「経験」の間に<ことば→物語→共有→相互承認>が挿入されていることです。「経験」には、<互いの内面を率直に表現→確かめ合い→支持しあう関係>が成立しています。

いいかえれば、「体験」はひとり。「経験」は二人以上。「経験」は共に生きる心を育む核です。また、その「経験」が支えとなりさらに生きる力が生まれます。小学校のときは母親や父親、中高校のときは友だち、社会にでたら同僚とか…。もしかしたら、異性との“ひと夏の「経験」”もあったり…。

「経験」は、つまり「楽しかったあ」「がんばったな」「しんどかったな」「ダメだったな」「大変だったな」という互いのこころを共にすること。この「経験」の積み上げは生きる力をどんどんどんどん強くする[猫]
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ゲシュタルト療法 [カウンセリング理論]

6月14日(土)サンシップとやまで『ゲシュタルト療法入門』(参加費1000円)が行われた。
NPO法人日本交流分析協会北陸支部の主催で、百武正嗣氏の2時間講座だった。
ちなみに、百武氏はゲシュタルト療法を始めたF.パールズの孫弟子にあたるそうだ。
私は、“ゲシュタルト”という名前しか知らないまま、どんなものか知りたくて参加した。

復習の意味で、自分なりにまとめておく。

考え方
[1]前提
人と環境を次の三つに分ける。しかも、自動切替され、どれか一つのみに注目される。
①思考(脳)
②内部(身体)‥皮膚より内側
③外部(現実)‥皮膚より外側

[2]今、ここ。
自分の②内部(身体)のサインに気づくこと。正しい答えを①思考(脳)で求めるのではない。

[3]未完了。
未完了であると、②内部(身体)にサインが浮かび上がる。それを無理に反省したり、自己否定したり、取り引きしたりすると消えるどころか再び浮かび上がってくる。また、そうなるとそれにエネルギーが取られる。これは悪循環。例えば、仕事のイライラをやけ酒呑んで抑えようとしても、抑えられない。したがって、浮かび上がってきたサインにはむしろしたがっていけばよい。この未完了のサインは安全な場所で安全な方法で表現すればすべて消えてなくなる。

方法
エンプティチェア・テクニック―空椅子の技法を実際に四人の参加者が体験した。前に椅子が二つ用意され、まず本人がどちらかに座る。空いている椅子には具体的な問題の相手が座っているものとする。そこで本人は一人二役で対話する。しかし、そのとき①思考(脳)ではなく②内部(身体)に感じることを伝えるよう常に指導される。そうすることで、本人が打ち解けたり、温かい心になったり、心が軽くなったり、その他にもいろいろな気づきが生まれるようだった。

な~るほどです。すばらひかったです。[猫]  ちなみに、私はジェンドリンのフォーカシングとも似てるし、ロジャーズの自己一致とも似てるし、森田正馬の生の欲望とも似てるなぁ~と思ひまひた。
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心と気の違い(その弐) [カウンセリング理論]


道草 (岩波文庫)

「心は沈んでいた。
 それとは反対に
 彼の気は興奮していた。」

夏目漱石 『道草』 のなかに
こういう文章があるらしい。

「心」と「気」は違う。

「気」は見えない触手のようなもの(だとしたら)
「心」は自分の感情を入れる箱のようなもの

とすると、漱石の文章は…

「箱は沈んでいた。
 それとは反対に
 彼の触手は興奮していた。」

これはよくない状態。

「箱(心)は浮いていた。
 それとは反対に
 彼の触手(気)は弛緩していた。」

これはよい状態[黒ハート]
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心と気の違い [カウンセリング理論]


新・名作コピー読本
(P252より抜粋)
心=本来、内に向かって閉ざされているもの
気=外に向かって、一種の目に見えない触手のように動いているもの

相手の閉ざされた「心」の中に入る方法は、
相手の「気」にはたらきかけるよりほかに手がない。

「気」という触手、あるいは波長がこちらを向き、
相手がいよいよ「その気」になって、
ようやく相手の「心」が開く。

「気」に乗って、あるいは伝わって、
言葉や音や色や形、意味を
表現するさまざまなものが向こうへ届く。

以上引用おわり。

でも、相手の波長をこちらを向かせるにはどうしたらいいのだろうか[あせあせ(飛び散る汗)]
気を配ればいいのか。そういえば…
『気くばりのすすめ』という本を25年ほど前に読んだなぁ~

気くばりのすすめ (〔正〕) (講談社文庫)

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生の欲望 [カウンセリング理論]

子どもはときどきだだをこねて、親を困らせます。そのとき、どうしたらいいでしょうか?

子どもは、そのとき「生の欲望」を発動させています。親は、「この~!わがままばっかり。いうこと聞けよ!」と内心思っています。そして、「あ~いや、も~いや」と不快な感情や怒りから逃げようとします。でも、逃げようとすればするほどかえって強く感じます。

森田療法に従えば、こんな時は、不快感や怒りの感情を感じるままにします。「うわ~、まいったな~、やだ~、もう~、この~」と自分の感情を受け容れるようにします。そして、その感情の裏にある親の「生の欲望」に気づくようにします。例えば、「私はこの子の成長が何よりもうれしい。今は派手に暴れていても、元気があっていいじゃない」と頭を撫でてみましょう。そうすると、なんとかなるかもしれません。ならなかったらすみません。オイオイ[わーい(嬉しい顔)]

森田療法のすべてがわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)

「生の欲望」とは、人間に生来備わる自然な衝動というべき力の源泉のことで理論や価値判断を挟まない本能的、直観的な心身の気力です。すなわち、食欲・性欲といった素朴なものから、人それぞれに固有な自己実現まで、よりよく生きたいという願いを総称して指しています。
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怒りの三段階説 [カウンセリング理論]


図解自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術―人間関係がラクになる自己カウンセリングのすすめ


日本におけるアサーション・トレーニングの第一人者、平木典子氏の著書。
図解なのでわかりやすい。
また、表紙の装画がとても可愛イイ!

(P120より抜粋)

怒りの感情には段階がある。
①マイルドな怒り…「好きでない」「同意できない」「いやだ」という気持ち
②中程度の怒り…「腹立たしい」「イライラする」「反対だ」「煩わしい」と言いたい気持ち
③最も強度の怒り…「頭にくる」「カッカする」「ぶん殴ってやりたい」という激怒の気持ち

例えば、「違う」「嫌い」も度重なれば→「やめてほしい」、さらに続くと→「やめろ」となるでしょ。

って、な~るほど[ひらめき]
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家族の機能 [カウンセリング理論]

機能している家族の特徴 (『魂の家族を求めて』日本評論社 斎藤学著 P212より抜粋)

①待たれている(不審がられない、居ないと探される)
②査定されない(ゴロンとそこにいても点数をつけられない)
③心身ともに傷つけられない(安全な場所である)
④常に流動し、変化している(機能を果たせば消えていく)

はたして、わが家はどうだ[がく~(落胆した顔)]
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ストレスマネージメント(その弐) [カウンセリング理論]

5月18日(日)の臨床心理士のお話の続き。少し高度なストレス対処法も教えて頂いた。そのうちのひとつ「自分のストレスのイメージ化」というのがあった。それを自分なりに整理しておく。

Q1 ここ最近、生活のなかでストレスを感じることがありましたか?

Q2 それをイメージしてください。
   注意)イメージは現実でないこと。しかも、頭で考えるのではなく五感を働かせて感じること。

なかなかストレスに意識が向かないとか、イメージできないときは…

Q1 嫌いな色、苦手な匂い、苦手な触感は何ですか? それを感じてみてください。

Q2 そして、それらを絵にしてみて下さい。

実際に絵にしてみた。すると、そのストレスと自分との間に少し隙間(距離)ができた感じがした。

色は情緒と関係が深いとのこと。そういえば、花や色を使ったセラピーもあるもんな~。そういえば、花屋でアルバイトしていたときは、いろんな色や匂いに囲まれて心地よかったもんな~[アート]
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ストレスマネージメント [カウンセリング理論]

5月18日(日)、ある臨床心理士のお話を聞いてきた。タイトルは「ストレスマネージメント」で、ストレスに近づき、それに対処する方法をおしえて頂いた。とても面白かった。自分なりにまとめてみる。

Ⅰ)自分のストレスに近づいてみる

1,ストレスの原因(ストレッサー、出来事)
①プレッシャー
②人間関係
③危機

2,ストレスの受け止め方
①嫌だな~
②なんとかできる?

3,ストレス反応(いわゆるストレス)
①イライラ、不安
②疲れる、痛い、動悸
③眠れない、食欲がない、集中できない

4,ストレス障害
①神経症(不安、強迫)
②うつ
③心身症 など

5,私のストレス反応
①ツラー=辛~、しんど~
②ワサワサ=不安な感じ
③ジセキ=自責の念、無力感
④グラ~=揺さぶられるような感じ(頭のなかも気持ちも)
※私は、自分の心のストレス反応にそれぞれ名前をつけています

Ⅱ)ストレス対処法(コーピング)
受け止め方を「嫌だな~、でもなんとかできる?」にする

A 問題焦点対処法
①先輩、同僚、配偶者、いろんな先生に相談する
②友だちと楽しく話す
③練習
④イメージトレーニング
  ・どういうことがうまくいくことか
  ・うまくいったイメージを思い浮かべる
⑤アサーショントレーニング
  ・相手に言葉で伝える(自己主張する)イメージを思い浮かべる

B 情動焦点対処法
①気持ちをなだめる
②「大丈夫」と自分に言う
③「人」という文字を手に書いて飲み込む
④祈る
⑤深呼吸、ストレッチ
⑥お風呂
⑦寝る
⑧歌う、大声、泣く
⑨趣味をもつ、秘かなマイブーム(三日坊主でもよい)をもつ
⑩なにもしない、待つ(時間が解決していることが結構ある)

軽いストレスの時は普段使わない方法を使い、ストレスが軽減あるいは変化しない時は普段の自分のやり方を通してみてはいかがでしょうか? ということであった。また、ストレス対処を「もう充分やっているよ」と思うことも大切だとのことである。私は私なりにもう充分ストレス対処をやっているが、今度は普段やったことのない“④祈る”をとりあえずやってみようかな~[三日月]
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発達段階説 [カウンセリング理論]

キャリアカウンセリングをするとき、クライアントの年齢は重要な情報である。例えば、25歳のクライアントと45歳のクライアントでは自ずとキャリアの指針と制約が違ってくる。また、年齢で、個人差が大きくあるにせよクライアントの発達段階が推測できる。

人生、特に幼少期だけでなく成人期までの生涯発達理論には次の二つがある。
○スーパー(アメリカのカウンセリング心理学者)の職業的発達理論
○エリクソン(アメリカの精神分析学者、フロイトの弟子)の自我同一性理論

エリクソンは、誕生から老年期にいたるまでを
①希望
②意思
③目的
④有能
⑤忠誠
⑥愛
⑦世話
⑧知恵
という強みを順次形成していくと考えた。

ちなみに、私は45歳だ。①②③は過ぎてしまった。④はあったのかどうか不明。今は、⑤~⑥~⑦あたりだろうか。
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交流分析 [カウンセリング理論]

5月11日(日)サンシップとやまで『役に立つ交流分析の学び方』(参加費1200円)が行われた。NPO法人日本交流分析協会北陸支部が主催で、心療内科医江花昭一氏が90分間講演された。私は、カウンセラーとしてもっと自分をよく知りたいため参加した。

復習の意味で、自分なりにまとめておく。

まず、自分を知るとは…
①自分が「今、ここ」で何を感じ、何を体験しているか、に気づいていること
②自分の感情や体験が、自分の様子、表情、態度、行動にどのように表れているか、に気づいていること
③それが交流を通して、相手のどのような反応を引き起こしているか、に気づいていること
 (相手がそれをどう受けとっているかに気づいていること)

交流分析における自分とは…
体験している私の状態=自我状態(これがキイ概念)

自我状態には三つある…
①Adult=適切に感じ、考え、行動している状態
それ以外に以前と同じ体験を繰り返している状態(適切なことも、不適切なこともある)がある…
②Child=幼少時と同じように感じ、考え、行動している状態
③Parent=外から取り込み同一化して感じ、考え、行動している状態
(①②③のなかみは一人ひとりまったく異なった判断だが、構造は一緒)

自我状態の三つのモード…
①自分の中で対話する(例えば、A→C C→A P→C P→C→C→P=葛藤あるいは矛盾)
②関係性をもつ(例えば、自分のA→相手のA=仕事モード 自分のC→相手のC=遊びモード 自分のP→相手のC=子育てモード)
③コミュニケートする(自分の自我状態PACを知り、相手の自我状態PACを見立てて表現する)

自我状態はさらに五つの機能があり、それぞれに+と-がつけられる…
①CP=(+)善悪、ルール、規範(-)支配、叱責、偏見
②NP=(+)保護的、養育的(-)過保護、過干渉
③A=(+)(-)なし今、ここにふさわしい態度、現実的
④AC=(+)適応的、尊重(-)反抗的、非主体的
⑤NC=(+)自由、自然(-)わがまま、衝動的

どの機能をどの程度使っているか、直感的につけてみる(=エゴグラム)…
高いところ=行動、態度に出やすい、いつも用いている機能
低いところ=あまり用いていない、開発の余地のある機能
ちなみに、私の場合はCPが一番低いので、もっとルールを守り、規範的であるように、自分の中で対話したり、関係性をもったり、コミュニケートするように心がけた方がよいのだろうか?(確かに苦手である!)

これらをコミュニケーションの場面で使うには…
例えば、交流が食い違う(自分のA→相手の見立てたAに対して、相手のP→自分のCに返してきた)ときは、
①一旦は相手の相手に合わせる
②それから自分のAに切り替える(ギアチェンジ)
つまり、自分のCに返してきたメッセージを一旦自分のCで受ける。それから、自分の機能でメッセージを出す。その場合どの機能で出すか? これは難しい現実問題である。しかし、自分がどの自我状態でどのような機能を使っているかが分かればそれはそれで自分を知ることになる。

心療内科の時代 (ちくま新書)

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技能としての共依存 [カウンセリング理論]


嗜癖する社会


共依存とは『嗜癖する社会』(P41)によると、
「他者あるいは他者の抱える問題への嗜癖、あるいはその問題との関係性への嗜癖」である。



魂の家族を求めて―私のセルフヘルプ・グループ論 (小学館文庫)


嗜癖とは『魂の家族を求めて』(P133)によると、
「目前の陶酔の追求ないし没入は、それ自体がいっとき、空虚と退屈の苦痛を癒す効果をもつ」ものである。例えば、嗜癖の対象が物の場合はアルコールや食べ物(過食・拒食、いわゆる摂食障害)など。プロセスの場合はギャンブルや仕事(いわゆるワーカホリック)など。

そして、共依存者とは嗜癖者との関係性にとりこまれつつも、嗜癖者に対し優位に立つ人。
例えば、母(共依存者)-子(嗜癖者)、治療者や支援者(共依存者)-当事者(嗜癖者)など。

共依存が対人関係上または自己の存在に関して障害となると“共依存症”となる。その病的症状としては、感情鈍麻、自己への配慮の欠如がある。わかりやすいものとして、表情が乏しい、自分の欲求を感じられないなど…。親掛かりの若者にこのような症状がよくみられる。この場合私は経験上、その若者の背景に、子(共依存者)-親(嗜癖者)という関係(家族関係)があるのではと考える。

しかし、病的とはいえない共依存もある。なぜなら、誰しも共依存的な性格を一面ではあるにせよもつから。したがって、共依存はむしろそれを上手に使いこなせるかどうかという人間関係上の一つの技能ではないか。
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罪悪感 [カウンセリング理論]

罪悪感…罪となるような悪いことを犯したという意識

罪までいかなくても、世間一般に悪いと考えられている状態にあるという意識。

私が知る親掛かりの状態の人のほとんどが罪悪感をもっている。

つまり、「こんな私で申し訳ないです」「ごめんなさい」という気持ちをもっている。

しかし、これらがどうもよくないようだ。生きる力を脆弱にしてしまうようだ。
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自尊心 [カウンセリング理論]

自尊心…自分を誇りに思い、高く評価する気持ち(『類語大辞典』講談社より)

自尊心という言葉にどうも実感が湧かない(私だけか?)。

自尊心の類語には、自負心・プライド・優越感などなどがある。

他には辞典にはないが、自己肯定感、自己効力感もそうだろう。
しかし、これらもどうもわかったようなわからないような感じだ。

今のところ、自己価値感だとなんとなく分かる(な~んてね)。
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ロジャーズの不適応理論 [カウンセリング理論]

氏原寛『カウンセリングの心』P88より

「ロジャーズによれば、生まれて間もない赤ん坊でさえ、自分にとって好ましい経験はこれを求め、好ましくない経験はこれを避けようとする、という。こうした見分けの働きは、有機体的評価の過程とよばれており、…(中略)」

「…赤ん坊の諸経験の中から自己経験が分化されてくる。ロジャーズは、ある経験がどうして自分のものと見なされてくるのかについてはなお未解決の問題が多いけれども、多分それが自分のコントロールの範囲内になるか否かによってきまってくるにではないか、と述べている。」

「さらにこれとほぼ平行して、肯定的配慮の要求が芽生えてくる。(中略)この要求が上述の有機体的評価の過程とはやや異質のものであり、かつ社会道徳や諸価値のとり入れにきわめて重要な役割を果たしているように思われる。」

ここでは次の三つの概念が紹介されている。整理してみよう。

①有機体的評価の過程=好き・嫌の見分け 
②自己経験=コントロール可能範囲内経験 
③肯定的配慮の要求=愛されたい気持ち

そして、それらは発達のプロセスとして

③の満足+②と結びつく。ならば、②を積極的に要求するようになる。

逆に、③の不満足。ならば、②を避ける。しかも、それは①と一致しない。

「…この時、実は子どもの中に、最初の自己疎外-自発性の喪失-という現象が生じているのである。子どもは、自分の中に起こっている自然な感情の流れを信じることができない。自分の感じに従い、自分の判断で行動することは、しばしば母親の期待と一致せず、それは愛情の拒否につながっている。そこで子どもは、自分の行動を決めるのに、何らかの自分以外の規準によらざるをえなくなる。こうして子どもはよいお兄ちゃんになることはできるかもしれないが、同時に心の中に今現に生じている一つのプロセスが抹殺される。子どもは、内側から自発的に動き出すというよりも、外側から操作されるロボットのような存在に落ちていくのである。」

なんとも恐ろしいことではないか。働きたくても働きたくない人のなかには、このような現象が生じているように見える人がいる。もとは、乳幼児期の愛されたい気持ちが満たされていなかったからかもしれない。でも、今更どうしようもない。しかし…、

「…やがて子どもは、重要な他人が側にいなくても、肯定的配慮の要求満足と結びついた自己経験を求め、それによって安心するようになる。ロジャーズは、これを自己配慮の要求と名付けている。」

今度は、自己配慮という概念が出てきた。これが問題を解く鍵となりそうだ。ちなみに、フーコーの晩年に『自己への配慮』という本がある。これは偶然か?必然か?それとも欧米か!

カウンセリングの心


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実際的結論と心理的結論 [カウンセリング理論]

河合隼雄『カウンセリング入門』P194より

「これは非常に大事なことなんですが、結論というのは二つある。実際的結論は、この際は「結婚しない」ということです。ところが心理的結論はでていないわけです。実際的には結婚してはだめだということが、はっきりわかっている。ところがわかっているのにどうして相談に来たかと言うと、心にモヤモヤとしたものが溜まっているからです。(中略)結婚できないという事実は事実ですけれども、その事実に向かってこの人はどう生きていくかという問題は、これから始まる問題です。」

この前には、結婚相談が事例としてあげられている。相談といっても実際的には結婚できないということ、つまり結論が出ている。だからカウンセリングは終わりかというと、そうではない。結論というのには二つある。それが実際的な結論と心理的な結論である。現実的には結論は出ているけれども、心理的にはその事実とどう向き合うかという問題が残っていて、しかもそれがカウンセリングの始まりである。ということではないだろうか。

キャリアカウンセリングにおいても、実際的な結論、たとえばA社に面接に行く、そしてたぶん採用されるだろうとわかっている場合でも、実際的な判断が心理的な結論についていっていないということがよくある。つまり、心理的結論がでないままに実際的な結論が先行している。そういう場合は、本人が面接で辞退してくることもあったり、入社して1日で辞めてきたり、しばらく勤める内に心理的な結論を自分の力で解決していったりいろいろある。だから、実際的結論と心理的結論が解決されてから面接にのぞむのに越したことはないが、必ずしもそうではない。

ただ、カウンセラーの見方として、実際的結論と心理的結論がどうなっているかという見方をすることがとても大事だと思った(のでした)。

河合隼雄のカウンセリング入門―実技指導をとおして

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ゲーム分析 [カウンセリング理論]

対人関係で悩んでいる人は多い。その対人関係をわかりやすく説明してくれるのが「交流分析(トランザクショナル・アナリシス=TA)」である。そのなかでも特に、“ゲーム分析”が役に立つ。

ゲームとは、「他人を操って後味のわるい人間関係を作り出し、しかもそれを気づかずに繰り返すこと」「少なくとも一人のプレイヤー(当事者)が嫌な感じを抱いたり、または何かの意味で傷ついて終わる一連の交流」(『講座サイコセラピー 第8巻 交流分析』 杉田峰康著 1985年発行)である。

このようなゲームから自分を守るにはどうしたらいいか。それには、そのゲームの意味を理解していることと自分の感情に気づいていることが大切である。

まず、ゲームの意味はどのように理解すればよいか。それにはゲームの四つの動機が参考になる。

それは、①ゲームは生活時間を構造化する手段である ②ゲームは愛情や注目を得るための歪んだ手段である ③ゲームは各人の基本的感情生活を守るために行われる ④ゲームは各人の自分の基本的構えを反復、確認するために行われる、である。

ちなみに、④の基本的構えとは、①私はOK。あなたもOK。 ②私はOK。あなたはOKでない。 ③私はOKでない。あなたはOK。 ④私はOKではない。あなたもOKでない。 のいずれかである。

以上のような動機を手がかりにすれば、ゲームの意味も明らかになりやすい。

次は、自分の感情に気づくにはどうしたらいいかである。それには自分の感情、特に自分が不快だと感じている感情や自分が起こしやすい、とらわれやすい感情がどのようなものであるかを知っておくことが大切である。

例としては、次のような感情である。

怒り・後悔・心配・不安・恐怖・憂うつ・悲しみ・罪悪感・優越感・自己卑下・混乱・困惑…などなど。

これらのうち、どれが自分が起こしやすくとらわれやすいかに気づいておくことである。気づいておけば、起きてきたときの対処もしやすい。

講座サイコセラピー 第8巻 (8)
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ブラックボックスとホワイトボックス [カウンセリング理論]

「ブラック・ボックスというのは、暗箱という意味で、あるシステムについて、その内部構造を知り得ないときに、そのシステムに刺激(入力)を加えて、そのシステムから出る結果(出力)をとらえ、この二つの力の関係から、システムの特性をとらえるということです。」

「ブラック・ボックスに対応する概念は、ホワイト・ボックスです。(中略)この場合、ブラック・ボックスと違って、そのシステムの特性を知るために、内部構造を分析することが可能です。」

『こじれる人間関係』 杉田峰康著 創元社 1983年発行 P17ー18より

例えば、働きたくても働けない人をみていくとき、その内部構造は不明です。それは、私にとってブラック・ボックスです。しかし、職場体験をしたら仕事に就くことができたという例はいくつもあります。

すなわち、刺激(入力)を変えれば、内部構造にこれまでと異なった動きが起こり、結果(出力)が変わることがあります。したがって、元々そういう潜在的な力があったことは推測できます。しかし、依然として、何故仕事に就くことができたかはわかりません。

働きたくても働けない人の問題の多くは内部構造が今のところ不明です。だから、ブラック・ボックスに刺激を加えて、その結果と力の関係から特性をとらえながらアプローチをしていかざるを得ません。しかし、その一方で内部構造が次第に明確になればホワイト・ボックスに近づいていくとも思います。


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行動の原則 [カウンセリング理論]

森田療法ネタをもうひとつ。

こころを外に向けるテクニック

①見つめ、感じる

②まず手を出し、動く

③今できることはひとつしかない

④取り越し苦労には時間切れを宣言する

⑤初めての行動に不安はつきもの

⑥100%完全な行動はあり得ない

⑦行動にははずみがあり、リズムがある

⑧感情と行動は別物

⑨外相ととのえば内相自ら熟す

⑩物の性を尽くす

⑪物そのものになる

⑫人生は事実の積み重ねである

『新版 森田理論学習の要点』 2004年11月 生活の発見会発行 P12より

補足:⑩はこの一瞬を最大限に生かしましょう、⑪は行動することになりきりましょう、という意味。


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5つの輪 [カウンセリング理論]

1,何を見て

2,どう感じ

3,どう思い

4,何を望み

5,どう行動

1~5のどれかひとつでもないと回らない。


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6つの反応 [カウンセリング理論]

自分の心を防衛するために、人はどう自分の欲を規制しているか

1,抑圧…欲をもっていないと思う

2,投影…相手が欲をもっていると考える

3,反動…正反対の欲を表出する

4,置換…別の対象へ欲を表出する

5,昇華…別の状況で欲を表出する

6,合理化…論理で欲を説得する


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交語(メモ) [カウンセリング理論]

交語…具体的な情報伝達を目的としない、内容があまり重要でないおしゃべり。互いの心を通い合わせ安心感を高めることもある。

(以下、講談社『類語大辞典より』)

雑談…相手といろいろなことについて、気楽にとりとめのない話をすること。

懇談…親しく打ち解けてよく話し合うこと。

歓談…相手と打ち解けて楽しく話をすること。

閑談…静かに話をすること。


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最近、人に触れたり触れられたりしていないかも [カウンセリング理論]

 ちょっと前になりましたが、冨田和巳先生(こども心身医療研究所)の講演を聴いてきました。
 (「子供を守る親の会」富山県連絡協議会」主催の第16回教育文化講演会)

 その中で、一番興味深かったことは、「二歳頃までの触覚の大切さ」でした。

 触覚の大切さの理由を私なりにまとめますと…

 ①身体(物質+生命)→感覚→情緒→知の順番に育つ
 ②感覚のなかで、触覚は基本である。なぜならば、全身にある。また能動と受動が一致している
   例えば、心地よい感覚→情緒が芽生える→知
   逆に、不快や痛み→恐怖、不安、不信→混乱、無気力
 ③存在を肯定する。すなわち、自己肯定感が育つ。例えば、おんぶ、おっぱいなど…

 これは子供が育つ基本の部分の話なので、赤ちゃん~小学生くらいまでのことでしょう。しかし、私はこれを青少年~成人~高齢者~お年寄りまですべての年代に一般化して考えてもいいのではないかと思いました。

 それはなぜか?

 ①現代は触覚(人と人の触れ合い)が抜け落ちること多い。例えば、ゲームや自動販売機のボタン
 ②人間関係の希薄さを手軽にしかもただで解消できる
 ③触れる方も触れられる方もつながっている、孤立していないということを実感できる

 話は少し変わりますが、昔、テレビのお笑い番組で「触って触って誰でしょう?」というゲームをやっていました。目隠しをした人が、相手のクビから上だけを触って誰かを当てるというものです。


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就職の苦しみは理想的な自己像と現実とのギャップ [カウンセリング理論]

 カウンセリング分野で代表的なロジャースは、心理的な問題が起こる原因を「自己の不一致」としました。その理論を引用しながら、働きたくても働けない若者の働けない原因を考えてみました。

 (前提)
 ①人は自分について理想的な自己像をもっている。それは自分に対するある種のイメージである。
 ②自己像は、自分以外の何か(職業、家族、思想、国家)に同一視してできるものである。
 ③しかも、自分の言動や経験の一貫性のもとになるものである。
 ④就職の苦しみは、理想的な自己像と現実とのギャップという状況におかれて生じる。
 ⑤したがって、理想的な自己像と現実とのギャップという状況がなくなれば乗り越えられる。

 (事例)
 理想的な自己像に問題があるとケースを分かりやすくするため、A君(26歳)に登場してもらう。

 A君には理想的な自己像がある。それは「人の役に立てるような仕事に就く」というイメージである。

 実は、この職業イメージはA君の父親の影響を受けている。A君の父親は開業医でとても評判が良く、周りの人からもとても信頼されている。

 しかし、その父親が忙しかったため、A君は幼いとき可愛がられたり、遊んでもらったことがない。

 幼い頃からA君は、そんな父親からいつも「好意を得たい、認められたい」と思っていた。

 しかし、気のいい性格のA君は、父親に一切反抗しなかった。だから、「好意を得たい、認められたい」気持ちが満たされない。しかも、不満を自分でうまく処理できずにいた。むしろ、今ではこの処理できない不快な感情をますます意識するようになってしまった。

 そこでA君は、この不快な感情や不満の処理を、無意識的に他人を通して軽減しようとした。つまり、自分の「好意を得たい、認められたい」という気持ちを、「他人も持っているに違いない」と思いこみ、他人の「好意を得たい、認められたい」という気持ちを自分が受け入れることで処理すること。

 そして、現実にそういう活動をしてみた。

 しかし、「人の役に立つ」というイメージは父親と同一視された高い次元の理想像である。そのために、A君は父親と常に比較して「うまくしてあげられない」と思う。だが現実は、むしろA君は他の誰より「人の役に立っている」にもかかわらず…。

 他方、A君は自分で思うだけでなく他人が「A君は役に立っていないと思っている」と思ってしまう。

 このような活動が積み重なり、身の丈以上の理想的な自己像と経験の間にギャップが生まれる。

 A君はこの現実とのギャップを受け入れてしまう。したがって、理想的ではない自己像ができる。

 理想的ではない自己像は、A君に不安や焦りを与え、A君を傷つきやすくしてしまう。

 (対策)
 ①理想的な自己像が現実的か、論理的かどうか向き合ってみる
 ②適応できる範囲内で自発的に自分自身の自己像を選び取る
 ③でなければ、それらを拒否して別の自己像を作る

 といいつつも、私は現場ではなかなかこれができずにいる。なぜならば、次の提案をクライアントに受け入れてもらえないからだ。
 ①幼い時期の過去の体験は変えられない
 ②本来、家族や友人はたとえ身近にいても、無条件に好意や愛情を与える存在ではない
 ③20歳くらいを過ぎると、家族や友人はむしろ彼らの自身の期待にみあうかどうかで、好
  意や愛情を与えるかどうかを判断する


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無意識の自己防衛機能は意識しない方が好ましい [カウンセリング理論]

 心理学には、不快な感情体験、抑圧された過去の不安体験、痛みを伴ったこころの傷などを弱めたり避けたりする「自己防衛機能」を、本人も気づかない無意識のところで行うという考えがあります。

 それには6つの種類があります。

 ①抑圧 なかったことと思うなどして押しこめる
 ②投影 不快感などを自分ではなく相手がもっていると考える
 ③反動 好きな子をいじめるなど正反対のことをする
 ④置換 はらいせ、やつあたり、イライラを誰かにぶつける
 ⑤昇華 スポーツ観戦、カラオケなどで不満を発散する
 ⑥合理 相手の悪い点をついて、論理で自分を納得させる

 それで、うまく折り合いをつけて「自己防衛」できればいいのですが、これが中途半端だったり、過剰になりすぎたりすると、今度は意識的に行うそうです。

 ①攻撃 例えば、けんかや暴力
 ②退行 例えば、赤ちゃん返り
 ③固着 例えば、ストーカー行為

 しかし、こんなこと書いたら不快な感情になった。書かなきゃよかった。忘れましょう(抑圧)。


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