社会経験に穴の開いている若者 [お会いした人]
先日、ある会でNPO法人青少年自立援助センター理事長工藤定次さんの話をきく機会があった。工藤さんは、ニート対策の実践者であり、ニートという言葉の生みの親でもある。
この話で受け取ったことを私なりに書き留めておこうと思う。ポイントは三つある。
ひとつは、「こういう時代である」ことを受け止めることである。バブル崩壊後の十数年間で何が大きく変わったか。それは、若者を大人に育て上げる環境がなくなってしまったことである。バブル崩壊以前は、若者は企業等に就職したら3~5年は面倒みてもらえた。しかし、そのシステムが今は崩壊している。
二つ目は、その影響で社会経験に不足をもった若者が現われたということである。つまり、社会経験に穴の開いている若者が多く存在するようになった。そして、その穴の深さ、大きさは一様ではない。しかし、その穴の程度によって手当していくことができる。あるいは、そういう見方でいわゆるフリーター、ニート、社会的ひきこもりを分類することができるかもしれない。
三つ目は、若者は自分自身では大人になれないということである。現在、社会経験が不足してしまった若者はますます孤立してしまう傾向にある。だから、それをいわゆる大人が「社会的責任」として、若者と向き合って対応していく必要がある。
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