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若者が職場に定着しないのは、その職場の大人たちが原因である [お会いした人]

 今日(3月13日)、社団法人富山県雇用開発協会主催「第一回若年者就業支援セミナー」に参加した。このセミナーは、一般企業の総務・人事及び管理職を対象にしている。タイトルからすると、若年者を対象にしたセミナーのようにもとれるが、そうではない。会社内にいる人を対象にしている。したがって、テーマは「どうしたら若者が定着してくれるか?」であり、それを問うものであった。その点において、画期的なセミナーだったといえる。

 講師は、株式会社理想経営社長山本正樹氏(私と同じ44歳)。脱サラして今の会社を立ち上げて約10年、専ら首都圏での仕事が多いらしい。年間280日は出張している。あと1人は、吉友嘉久子氏。富山で知らない人はいない。18年間、富山のラジオ局の朝の生放送番組でパーソナリティを勤めた。

 ともに、キャリアカウンセラーの資格をもつ。山本氏はJCDA認定(…たぶん。私とこれまた同じ)、吉友氏は人材開発協会認定である。ちなみに、私の知る限り富山で一番最初にキャリアカウンセラーを名乗ったのがこの吉友氏である。

 ここでは、吉友氏の講演(っというか、訴え。お願い)を私なりの解釈でご紹介する。

 若者の職場定着という問題、これは七五三と呼ばれて社会現象化している。そして、それを問題にするとき、若者自体を議論の俎上にのせるのが一般的だ。しかし、吉友氏の問題の立て方は違っていた。問題は、若者ではなく、社員にある。

 要するに、今の職場において社員(特に、管理職)は若い社員を受け止めていない。受け入れていない。それが、若年者の就労意欲を減退させ、最終的には離職に繋がるという。

 だたし、それはほんの些細なこと、ちょっとしたことがなされていないからだという。例えば…

 ①「おはようございます」「おつかれさまです」などの挨拶に対する返答+1秒間のアイコンタクト
  新入社員は研修を受けて挨拶を率先してやる。しかし、回りが答えてくれない。そのうち、浮いて
  くる。3日目にはやめてしまう。

 ②若い社員が上司に話しかけても、パソコンから目を離さない
  アイコンタクトができていない。忙しいのを理由に、聞く姿勢を示さない。

 ③必要以上にメールを使うことよって会話の機会が減少している

 ④ほめない。むしろ切り捨てようとする

 これでは働こうという意欲はわかない。ちょっとみてくれたら、きいてくれたら、わかってくれたらいいだけなのに、それ(=時間にすれば3秒~15秒)をしない。そのために、話そう、伝えようという気力が萎えてくる、やがては、どう伝えていいか分からない…ということになってしまう、らしい。

 これでは職場から離れたくなるのは当然だろう。そこで、吉友氏は来場した人には、上下左右にほんの些細な思いやり、ちょっとした配慮ができる人になってほしいと訴えていた。

 私も、ひとりのキャリアカウンセラーとして若者の職場定着について考えることがある。しかし、これまで吉友氏のような視点で考えたことはなかった。つまり、若年者の方ばかりみていた。吉友氏は仕事柄、新人研修をよくする。だから、新入社員を職場に送りだすとき、今の職場のゆとりのなさを身近に感じさせられるのだろう。


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