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それでも話を聞き続けるという選択肢がある [キャリアカウンセリング]

2007年4月15日付けの北日本新聞の「わが心の一冊」に、富山大学保健管理センター長・教授の斎藤清二先生の記事が掲載されていた。

先生の一冊は『カウンセリングと人間性』(河合隼雄著)であった。また、その著書のなかのひとつのエピソードが引用されていた。

それは、女子大生が親元を離れるか否かの二者択一に思い悩む事例である。そこで、河合氏は「みなさんならどう忠告するか」と問う。しかし、先生は「答えがまったくわからなかった」という。

河合氏の答えは「まだ話をきいてゆこうと思います」だった。その答えに先生は目からうろこが落ちた。なぜならば、「実際は選択肢のどちらをえらんでもうまくいかないことも多い」。しかし「それでも話を聞き続けるという選択肢がある」という発想が当時(約25年前)の先生にはなかったからだという。

会話を続けるという第三の選択肢そのものが治療であるという発想は、先生のカウンセリングの原点だという。それは、むしろ、カウンセリングに携わるものの原点であると思う。


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