タイ海外インターンシップ⑨ [海外インターンシップ]
就労体験中は、国内、海外問わず、私から教えることは何もない。することと言えば、キャリアカウンセラーとして、参加者の話を傾聴することくらい。それと事前の以下の①をしっかりやっておくこと。就労体験は、次のPDSサイクル(Plan-Do-See)の形をとる。
①参加者が自分から学びたいと思うことや目的を明確にする。
②偶然の出来事も含めて、出会いや体験で感じることを優先する。
③その出来事を自分なりに考えて、身につけ、次の行動につなげる。
学校のお勉強とはぜんぜん違う。そもそも、学校の先生はお金儲けの方法を知らないし、職業選択の支援スキルもない。それに、教えるということは、話しをしたり、授業したりすることだけではないはずだ(な~んて)。
今回のタイ海外インターンシップに同行した私自身、学んだことがたくさんあった。それは、当初目的としていたこともあるが、予期しなかったことから学んだことも多かった。そのひとつが、
国家<民族。
名古屋から飛行機に乗ってバンコクに着いたとき、「か~るく、国境を越えた」と感じたこと。それと、最終日チェンマイ市から車で2時間ほど山に入ったところにあるタイの山岳民族の集落を訪れたとき、「民族っていうものが存在するんだ」と実感したことから、そう思うようになった。
国境は人間が勝手(ここまで言うか?)に引いた線だが、民族は自然や文化、風俗、信仰、思想など長い歴史を経て培われたものだ。それらと接するときは、とても慎重に触れなければならないのではないかと思うようになった。
今までは、物事を国という単位でしかみていなかったが、民族という単位でみるようになった。また、民族は決して侵害してはいけない(国ならいいのかという訳ではもちろんない)。尊重しあい共存できればいいと思った。
また逆に、日本の国がどうかとか、さらには県や市がどうかという単位の問題には一定の距離を
もって考えるようになった(無関心になったというわけではない)。
このようなことは、タイで誰かから聞いたり、本を読んだりしたことではなく、そこで感じ得たことであり、ものの見方のフレームが一つ増えた。短い間だったが、私がタイで学んだことの一つだ。
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