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今や職場のメンタルヘルスは事業主の大切な仕事に [お会いした人]

 今日(9月4日)社団法人富山県雇用開発協会主催「職場のメンタルヘルスセミナー」に参加した。そこで、臨床心理士の先生の話を聞くことができた。自分なりに書き留めておく。
 富山県内の臨床心理士は73人で、そのほとんどが病院関係に勤務している。平成7年度からは文部科学省の事業でスクールカウンセラーとして関わる人もいる。現在はそれぞれ今の仕事で忙しく、企業のメンタルヘルスにはなかなか関与するのは難しいというのが現状のようである。
 そんな中、今日の講師の先生は、個別のカウンセリングや企業と契約してメンタルヘルスに取り組んでいる。また、ひきこもり状態の人の家庭訪問、心理学の勉強会などを実施している。しかし、全体のなかで見れば少ないようだ。
 今、企業内では30代が一番悩みが多い。次が40代だ。しかも、新しい悩みに「同僚との関係」というものが多くなっているそうだ。従来であれば「上司との関係」が一番だろう。しかし、今は「同僚との関係」が「上司との関係」と同じくらいになっているらしい。しかし、これはわからないでもない。なぜなら、競争原理が職場に持ち込まれれば、同僚はいわば競争相手である。意識したくなくても意識してしまうから、なんとなく関係がギクシャクするのも想像に難くない。ちょっと前までは、仲間どうし一緒に酒を呑んで上司の悪口や愚痴を言い合っていた相手が、今では心許して話し合える相手ではなくなってしまったということもあるのだろう。そうなると孤独を感じざるを得ないのではないか。寂しい話である。これでは、メンタルにとってヘルシーとは言えない。
 また、講師の先生の話で面白いなあと思ったのは、「企業では行動の目標は立てる(しかもスゴク巧み)が心理の目標は立てない」と指摘しておられた点だ。つまり、行動面だけではく、心理面、例えば自分自身のビリーフ(信念、考え方)についての目標を立ててみてはどうかという提案である。参考にこの先生の場合を紹介すると、臨床心理士という職業柄「私は能力がある」「人々は私の仲間である」という二つの考えを持てるようにしておくことが目標である。なぜならば、この二つは自己肯定と他者肯定という生きる上でベストの状態を維持することになるからであるとのことである。
 とにかくここ数年で、企業の職場ではメンタルヘルスという新たな課題が浮上して、それへのアプローチが急務になってきているようだ。


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