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対象 [読書した履歴]

世界をよくする現代思想入門 (ちくま新書)こんな本を買いました。
『世界をよくする現代思想入門』
(高田明典著 2006年1月 筑摩書房)

知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門『知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門』
(高田明典著 1997年8月 夏目書房)


以前読んだ『難解な本を読む技術 (光文社新書)』と同じ著者である。1961年生まれ。わたしのひとつ上かな。『難解~』を読んだとき、「現代思想を新しく勉強した新しい世代が登場した」と感じた。こういうひとがこれからどんどん出てくるのではないだろうか。

最近、問いのかたち、ということに関心がある。著者は、<WHY>は、問いのかたち、をなしていない、なぜなら「だから、何?」となるから。したがって、<HOW>と問うべきだ、という。そして、その問いに最も有効に答えることができるのが「現代思想」であり、「構造主義」だという。

つまり、どういうことか。「現代思想」や「構造主義」は、真理の追究はしない。ある目的があり、その目的のための方法が「現代思想」や「構造主義」である。ひとことでいえば、役に立てばいい、と。だから、著者は「現代思想」や「構造主義」の方法を身につけたひとが増えれば、世界はよくなるだろう、考えている。

では、どういう方法か。それをわたしなりに書き出してみると…
①対象限定
②関係抽出
③構造モデル
④予測段階
⑤制御モデル
⑥操作段階

実際問題、モノの世界ならそうではないかもしれないけど、対象がヒトの場合は<原因-結果>の因果関係だけで様々な現象を「予測・制御」することはほぼ不可能だ。だから、いろんなことを考えても無駄だから考えなくていい、成り行きに任せなさい、ってことになるかもしれない。しかし、それもどうだろう。もしかしたら、考える筋道が間違っているのかもしれない。「現代思想」や「構造主義」は、そのような対象に対して、正しい考え方を示しているような気がする。

ちなみに、著者は情報工学の本も出している。実はわたしは、コンピュータプログラム作成の際のオブジェクト指向という考え方が、ものすごく「現代思想」「構造主義」に近いように感じたことがある…。
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