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とける [読書した履歴]

児童文学はどこまで闇を描けるか―上野瞭の場所からこんな本を買いました。
『児童文学はどこまで闇を描けるか』
(村瀬学著 1992年3月 JICC出版局)

学校の教科書が「表の世界」だとすると、大人がこどもに読んで欲しくない本の世界は「裏の世界」である。「裏の世界」は、心をドキドキ、ワクワクさせてくれる。そんな魅力がある。また、そういう世界は、「表の世界」のような浅薄ではない深遠な現実味、というか人間味がある。

村瀬氏の思い描く心的な世界とは、<理>の世界と<融>の世界の二つからなる。<融>とは、「融けこむ」ような心的な現象である。「融けこむ」体験によって、理解したり、わかったりする世界である。先の「裏の世界」とは、この<融>の世界のことと同じであろう。

このような「融けこむ」ような体験をさせてくれる文学、しかもこどもを対象にした文学には、どんなものがあるのだろうか。あるとしたら、どういう風にそれが描かれているのだろうか。本書は、そういうテーマで書かれている(と、思う)。
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