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よわさ [読書した履歴]

14歳からの仕事道 (よりみちパン!セ)こんな本を買いました。

『14歳からの仕事道』
(玄田有史著 2005年1月 理論社)

わたしが本書から読み取ったふたつの結論を紹介します。

まず、「働くということ」。
(P127)個性がもっと重視される時代になると言われることがありますが、個性といってもそれは誰かが見つけてくれるものでもありません。生まれもっての個性もありますが、本当の自分の個性なんて、働きながら見つけようとするものです。自分の個性なんて、他人はわかってくれないし、自分でもわからないと思ったほうがいい。自分の知らない自分の個性を探し続けることや、個性そのものを自分の手でカタチにしていくこと、自分の言葉で表現していくプロセス(道すじ)こそが、働くということなんです。
次は、「働く意味」
(P145)働くことは自分の弱さを知ることだといっても、「自分の弱さなんて働かなくても十分わかっている」という人もいるでしょう。でも、そんなことはないんです。あなたがまだ自覚していない、あなたのダメな部分はまだまだある。そして、同時に、あなたがまだ自覚していない才能も、そこにはあるんです。働くことの意味なんて、たったそれだけ、弱さの自覚ということだけです。
どちらも長い引用です。しかし、あえて文脈を入れました。もしかしたら、どちらもこのような文脈のなかでしか語りえぬものかもしれないからです。

前者は、もう少し詳しくいうと、「これまで、あなたが、してきたことを、四行から五行でもいいから、自分の言葉で書くこと」ということです。しかし、それは会社名や所属、役職のことではありません。それはどんなことであれ、「ささやかな誇りを持ちながら、または持とうとして、これまでしてきた何かを、他人に語ること」ということです、と玄田氏はいいます。

だから、働くということは、言葉で書く、または語ることがあって成り立つもの。言い換えれば、語りえぬものは働くことを断念せざるを得ない、ということです(どこかで聞いたことのあるフレーズをなぞってますが…)。

後者は、働く意味は弱さの自覚、だと玄田氏はいっています。な・な・なんてことを…。しかし、よく考えると、われわれはその弱さを乗り越えようとしているようなところがあります。ただし、乗り越えられない、または、乗り越えられそうにもないということになると、働く意味はただただ弱さを自覚する、とても恐いことになってしまいます。

しかし、そういう視点で考えてみると、“働きたくても働けない”という事象がよく見えてきます。この点については、これからもっとよく考えてみようと思いました。

以上、読書体験の現場からでした。
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