SSブログ

あたり [読書した履歴]

学校って何だろう―教育の社会学入門 (ちくま文庫)こんな本を買いました。

『学校って何だろう』
(苅谷剛彦著 2005年12月 筑摩書房)

まずは、章立てがいい。
あたりまえや常識を説明している。

第1章 どうして勉強するの?
第2章 試験の秘密
第3章 校則はなぜあるの?
第4章 教科書って何だろう
第5章 隠れたカリキュラム
第6章 先生の世界
第7章 生徒の世界
第8章 学校と社会のつながり


そもそもを中学生に向けて書いた文章である。
なので、読みやすい。ふむふむと読み進んだ。

教育の世界は、科学の世界とは違う。
なので、「絶対これでいい」というより
「この方がいい」という感じで決め事が
決まっていく世界のようなのである。

たとえば“教室”という制度もそんな感じだ。


さて、思い返すと、どこが一番参考になったか?
それは、第6章の「先生の世界」である。
つまり、教師という職業は何か? それは…

①授業や授業の準備
②生徒たちの気持ちの理解
③学校行事
④問題のある生徒の指導
⑤勉強の遅れた生徒の指導

あたりまえだが「教える」のが仕事なのだ。
しかし、そのなかで、②だけは少し違う。

では、先生が生徒の気持ちを理解するとはどういうことか?
それは、①③④⑤に関する範囲内の理解である。
それ以外の理解は、教師の仕事外なのである。

だから、不登校や中退者への理解は本来教師の仕事ではないのだ。

一方、生徒はどうか。

生徒は、担任の先生に親身になって“共感的理解”を期待しているだろうか。
していないだろう。たぶん、「話したいとき聞いてもらえる」だけで十分だろう。
生徒-先生間の関係は、これで成り立っているといえる。だから、いいのだ。

しかし、親はどうか。親は「担任が我が子を共感的に理解する」と思っている。
ここに教師受難の図式がある。親の間違いが教師の仕事を外延化させている。
教師に対する通念にズレが生じ、教師のプロトタイプ(模範例)を変化させた。

学校、教師の共通通念をどのあたりにおくか?

教養ある親になりたいものである。

(え、そういうオチかい!)
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。