「構造化」=構造をつくる作業 [キャリアカウンセリング]
『カウンセリングの治療ポイント』 平井孝男著 2005年9月10日 創元社
P145
「筆者の構造化の定義は、治療上のルールや取り決めという構造をつくる作業と考えています。考えてみれば、治療に限らず、何にでも(教育、仕事、商売、スポーツ、遊び、人間関係など)ルールがあるわけで、その意味ではどんな営みでも、一定の構造(仕組み、組立て、規則、関係など)があるわけです。だから、治療作業という営みの中に、すでに構造的側面があるわけで、構造化というのは、その構造的側面をわざわざ強調したということにすぎません。」
筆者は、精神科医・臨床心理士である。私は、キャリアカウンセラーである。私は、治療行為はできない。しかし、カウンセリングはしている。だから、筆者同様「構造化」という概念は、日頃から切実かつ重要なテーマである。
私のカウンセリングでは、それを「来談目的の確認」で行っている。つまり、いつ頃までにどのようになっていたいかを漠然としたものでもいいからクライアントからお聞きする。言い換えれば、クライアントの「主訴の確認」である。
このような「構造化」の作業は、単に効率のためというより、クライアントとカウンセラーがよりよい関係を構築するためにとても重要な作業だと思う。
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