SSブログ

技能としての共依存 [カウンセリング理論]


嗜癖する社会


共依存とは『嗜癖する社会』(P41)によると、
「他者あるいは他者の抱える問題への嗜癖、あるいはその問題との関係性への嗜癖」である。



魂の家族を求めて―私のセルフヘルプ・グループ論 (小学館文庫)


嗜癖とは『魂の家族を求めて』(P133)によると、
「目前の陶酔の追求ないし没入は、それ自体がいっとき、空虚と退屈の苦痛を癒す効果をもつ」ものである。例えば、嗜癖の対象が物の場合はアルコールや食べ物(過食・拒食、いわゆる摂食障害)など。プロセスの場合はギャンブルや仕事(いわゆるワーカホリック)など。

そして、共依存者とは嗜癖者との関係性にとりこまれつつも、嗜癖者に対し優位に立つ人。
例えば、母(共依存者)-子(嗜癖者)、治療者や支援者(共依存者)-当事者(嗜癖者)など。

共依存が対人関係上または自己の存在に関して障害となると“共依存症”となる。その病的症状としては、感情鈍麻、自己への配慮の欠如がある。わかりやすいものとして、表情が乏しい、自分の欲求を感じられないなど…。親掛かりの若者にこのような症状がよくみられる。この場合私は経験上、その若者の背景に、子(共依存者)-親(嗜癖者)という関係(家族関係)があるのではと考える。

しかし、病的とはいえない共依存もある。なぜなら、誰しも共依存的な性格を一面ではあるにせよもつから。したがって、共依存はむしろそれを上手に使いこなせるかどうかという人間関係上の一つの技能ではないか。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。