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子どもの思春期と父親 [ひとりごと]

親掛かりの状態が長い子どもをもつ家族関係には、子どもと母親の間での共依存の関係にある場合がある。では、父親はその家族関係のなかで、特に子どもが思春期(だいたい11~17歳)のとき、子どもにとってどういう存在だったのか。

なお、キャリア理論の一つスーパーの発達段階理論によれば、11~17歳は以下のような段階にあたる。
○興味期(11~12歳)=好みが志望と活動の主たる決定要因となる
○能力期(12~14歳)=能力に一層重点が置かれる。
○探索期のうちの暫定期(15~17歳)=欲求、興味、能力、価値観、雇用機会のすべてが考慮される
ちなみに、探索期は(15~24歳)までで、25歳からは確立期に入る。

子どもが思春期のとき、父親は一言でいうと「謎の男」。つまり「ときどき家に帰ってくるよくわからない存在」だ。ある若者に聞くと、「仕事から帰ってきて、風呂に入り、飯を食べて、寝るだけ」の存在だったという。これが悪いというつもりはない。父親とは家族関係のなかではもともとかげのうすい存在である。

かたや、父親も自嘲的に「自分はていのよい下宿人だとか、月給運搬人だ」などとをいっていたりする。それだけ家族の日常生活に、時間的に、また内容的に、わずかな部分しか占めていないのだ。したがって、家族のなかでは、話し合う機会が比較的多い母親と子から疎外された位置に置かれている。

また、父親は、一昔の「地震、雷、家事、オヤジ」の父親を自己像として、家族関係のなかでは“こわい”存在という自己像と一致させている。しかし、今日それだけではなんとなく座りが悪いというか居心地が悪い。特に、親掛かりの若者をもつ家族では、“こわい”存在がどうもうまく機能しない。

では、子どもの思春期に機能する父親とはどのようなものか。それは、日本の父親がこれまで欠けていた家族個々人に対する親愛の情を表現する父親であるという人もいる。なんだか気持ち悪い気もするが、今の子育て環境においては、父親は、ある時期、ある時点では、仕事なんかしている場合じゃないのかもしれない。
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