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シュロスバーグ [キャリア理論]

『新版 キャリアの心理学』「第六章 ナンシィ・シュロスバーグ」を参考にしながら…

シュロスバーグは、アメリカを代表するのキャリアカウンセリングの理論家であり実践家である。

多くのキャリア理論は、職業人生を時間軸上の連続として捉える。しかし、シュロスバーグはキャリアを出来事として捉える。それが大きな違いだ。例えば、転職、失業、引越、結婚、離婚、本人や家族の病気などのような出来事に注目する。そして、そのひとつひとつの出来事を乗り越えるための支援がキャリアカウンセリングであるという。つまり、年齢よりもどのような出来事を今むかえているかに注目する。

出来事のなかでも、特に期待していた出来事が起きなかったときの対処方法に詳しい。例えば、「高校卒業を控えた最上級生」「新婚者」「子どもをもつ中年夫婦」には、「学校を卒業後就職するはずができなかった」「結婚したが思いと違う」「子どもが成人しても仕事に就けない」など、思ってもいなかった出来事(ノンイベント)に直面することがある。しかも、それは、自分の役割、人間関係、日常生活、考え方を変えてしまうほどの大きなものであったりする。

で、どう [イベント][右斜め下][右斜め上][右斜め下][右斜め上] に対処するか?

それは出来事そのものではなく、出来事をどう受け取り、努力と生活のバランスをどうとっていくかという問題であるという。

出来事を受け取るには認知的努力を要する。まず、出来事のどの段階にいるかを見極める。つまり、最初(喪失や否認)~最中(不均衡と混乱)~最後(嘆き、受容)のどの位置にいるかを知ることである。次は行動的努力である。その際に次の“4つのS”といわれるアセスメントツールを使う。

①状況(何がその出来事をもたらしたか/一時的か長く続くものか/自分で変えられるか…)
②自己(楽観視できるか/自分自身をコントロールできるか/努力で結果に影響を与えられるか…)
③周囲の援助(周囲に乗り越えるための好意、肯定、助力はあるか/親/友人/組織/団体…)
④戦略(複数の戦略をもっているか、柔軟に使えるか/出来事を変化させるように試みているか…)

この①~④で、出来事を冷静に見定め、点検し、行動し、対処していけば、次第に出来事を生活の一部に統合することは可能であるとしている[猫]
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