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就活 [読書した履歴]

就活のバカヤロー (光文社新書)『就活のバカヤロー』(2008年11月)を読んだ。

“就活(就職活動)って何だろう?”と思った。
“採活(採用活動)って何だろう?”と思った。

さらにいうと、教育機関の“就職課(キャリアセンター)”や就活サイトや合説(合同就職説明会)を行う“就職情報会社”って一体何だろう?、と思った。

著者は、これらを「茶番劇だ」と挑発的に書いている。

挑発にのるつもりはない。しかし、私なりにもっとシンプルに考えてみたい。少し整理してみる。

就職活動=学生が職業に就くために活発に動いて何かをすること。
採用活動=企業が採用するために活発に動いて何かをすること。

そして、学校は学生の就職活動を支援するところ(学生側の立場で)。
就職情報会社は企業の採用活動を支援するところ(企業側の立場で)。

つまり、学生と企業が仲を取り持つために動いて何かをすること

では、学生は何をすればいいのか? それは本書の言葉を借りれば…
異なる大学、異なる集団、異なる世代との接触である。(P215)
つまり、異なる文化(時間と空間)をもつ人たちとの接触である。その根拠は二つある。ひとつは…
「小中高の同級生以外で違う大学の友人は何人いるか?」おそらく、びっくりするほど少ない。せいぜい、大学内の気の合う友人とつるんで遊ぶ程度。しかも、サークルなどの集団行動は趣味といえども嫌がる。それが今の学生の多数派だ。(P124)
20年前はサークル活動やバイトが多数派だった。しかし、今は昔と違う。もうひとつの根拠は…
偏差値の高い大学のなかでも、「特に就活に強い」とされている大学が慶応大である。(略)就活となると評判が実に高くなる。「同じ学生とは思えないくらい大人びている。質問の意図もきちんと理解して答える」(商社・人事部)(P114)
慶応は、3年生からのゼミ(研究会)活動が単なる大学の講義の範疇を超えているらしい。卒業生や外部との接触が多い。ここで、学生は社会と接する。ここから大人へと成長する。

著者は、これを「無意識下の就活」とネーミングしている。つまり、就職を意識しない就職活動という意味であろう。実にパラドキシカルなことである。なぜなら、職に就くために活発に動いて何かするよりは、職に就くのとは関係なく活発に動いて何かすることの方が就活に強くなるからである。もっと極端にいえば、就活しない方が就職できるのだ。

実際、これは腑に落ちる。というのも、いわゆる「就職活動」は孤独でひとを孤立化させる。これを繰り返していたら、大人になんてなれっこない。ここまでのことを要約すると…
親以外で、接点のある社会人は何人いるか?(P124)
したがって、結論として私流就活とは“職業に就くため以外に活発に動いて何かすること”だ。

“採活”についても整理して考えてみたいが、それはまたの機会に[猫]
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