SSブログ

諧謔 [読書した履歴]

大人の見識 (新潮新書)『大人の見識』(阿川弘之著 2007年11月 新潮新書)を読んだ。

よりよく生きる知恵がちりばめられていた。
それらはいずれも英国式《ユーモア》に支えられているようだ。

宙ぶらりんの時代
英国のエリートは、物事がどちらにも決まらない気持ち悪さに延々と耐えねばならないという教育をされている。今の日本は、まさに“宙ぶらり~ん”…さてさて、
ポリュビオス(ギリシャの歴史家)によれば、物事が宙ぶらりんの状態で延々と続くのが人の魂をいちばん参らせる。(P131)「イギリスで最も大切なものはユーモアだ」(P71)ユーモアの(略)一つ共通することは、「いったん自らを状況の外へ置く」という姿勢、「対象にのめりこまず距離を置く」という余裕がユーモアの源である。(P71-72)
面接試験
面接官は、相手の反応の仕方を見ているんだと思います…
「ここに五匹の猿がいて六つの菓子がある。菓子に一切手をふれずに五匹の猿に平等に分け与えるにはどうするか」と質問されて、(略)「わかりませーん」直立不動の姿勢で答えたら、試問官が、「分からなければ教えておいてやるが、これをむつかしござるという」(P96-97)
勝敗
私の所属する草野球チームは、今シーズンすでに0勝3敗。どう気持ちを整理すればいいのか…
鈴木貫太郎は、吉田茂(当時、外務大臣に就任)に、こう語ったそうです。「戦争は勝ちっぷりが良くなくてはいけないが、負けっぷりも良くないといけません。(P47)
温故知新
最後は孔子。“温”は「タズネル」とよむ。しかし、なぜ論語は“尋”ではなく、“温”なのか…
「温とは、肉をとろ火でたきつめて、スープをつくること。」(略)強火でやっちゃいけないんだ。歴史を学ぶのも、にわか勉強で手早く片づけようとしたのでは駄目だよ、孔子はそう言いたくて「温」の字を使ったというのが吉川幸次郎先生のご見解です。(P189-190)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。