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きぶん [読書した履歴]

こころが軽くなる気分転換のコツ (だいわ文庫)こんな本を買いました。
『こころが軽くなる気分転換のコツ』
(大野裕著 2008年11月 大和書房)

フォーカシングは、もっぱらわたしの最近の関心対象である。そして、心理療法のひとつである。心理療法には、認知療法あるいは認知行動療法というものもある。この本の著者は、日本の認知療法の第一人者である。

就職あるいは求職活動にはキャリアカウンセリングだ。しかし、それに入る前に、就職あるいは求職活動に入ることを目標としたカウンセリング・プロセスがある。それは、メンタル・カウンセリング・プロセスと呼べるような、どちらかというと心理臨床の領域である。したがって、そこでのカウンセリングには、ある程度心理療法のエッセンスを含んだカウンセリングが有効であり、カウンセラーはそういうカウンセリングのスキルが求められるだろう。

認知療法にせよ、フォーカシングにせよ、クライアントの注意や意識を外に向けるということにおいては同じである。つまり、クライアントの閉塞感や悪循環から、いったん外に出て、自身の客観視、外在化を促すのである。この客観視、外在化の効果は、わたしたちが日頃よく行う“気分転換”と同じ効果である。著者は、この“気分転換”の有効性を精神科医として語っている。

しかも、この“気分転換”はちょっとしたことでも十分効果があるらしい。むしろ、こまめな“気分転換”をしていれば(ふつうは無意識にやっているはずなのだが)、重篤な閉塞感や悪循環に陥ることもないらしい。ただ、それには少しコツがいるらしい。

本書に限らず、著者の文章はとてもわかりやすいし、あたたかみがあり、読んでいて心地よい。そして本書には、“気分転換”のコツが書かれていた、はずである。しかし、じゃあ何がコツかといわれると、「はいこれです」、とわたしは今すぐ答えられない。頭に残っていないのである(とほほ)。でも、こころに浸みているんだもん、そう思いたい。

ところで、ここでの“気分転換”には、ベースとして認知療法がある、と思う。重低音で、認知療法の理論や技法、科学的根拠・エビデンスの音色が流れているように感じる。だから、他の精神科医や心理臨床家、あるいは自己啓発系、はたまた宗教系のものとは趣を異にしているのであ~る。

え~、みなさん、上手に“気分転換”してますか。なかなか、むずかしいけどね。ぼちぼち、で。
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