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しまふ [カウンセリング理論]

先日、家族心理士の講演会に参加した。しかし、忘れてしまいそうなのでメモがわりに記録として残す。

本人(IP=クライアント)と就労支援で関わっていても、どうもこうもできそうにない、と感じる時がある。そんな時、家族の協力が必要だと感じる。つまり、家族システム内での悪循環があるのではないか、と感じる。ちなみに、家族を定義すると、「一定のルールを守って内外の変化に対応し、変化しながら、さらに新たなルールを作り、変化を繰り返している集団」である。そして、悪循環とは、何か行動したいがやっても裏目裏目になる状態である。

家族システム論は、問題解明より関係理解を重視する。ちなみに、ここでいう関係理解の関係は家族だけではなく、支援者から広くは社会までをも含む。これをシステムズアプローチという。流れは、
①家族のそれぞれ(たとえば、長男(IP)、父、母、姉)の主訴の確認(=問題同定)
②☆☆さんは、△△と認識している(=原因認識)
③☆☆さんは、どんなふうにしてきた(=解決努力)
①、②、③はひとそれぞれ。ところが、それらがうまい具合に連鎖して循環して安定している。それが悪循環。
そこでどうするか。ひとつは、うまくいっているところは支える。もうひとつは、つかみどころ(例えば、長男と父の関係)を仮定してみて、直接会える方の修正を試み(例えば、父をよいしょする)、そして、それを検証する。そして、その検証結果をもとに仮定する。以下同様。

また、このシステムズアプローチの特徴は、
①コンテンツよりコンテキスト。つまり内容・意味より文脈・背景、重視。
②システム自体はイヤより安定で保守的。だから、その文脈を変える。
③システム。つまり、《距離・パワー・方向》に注目する。たとえば、誰と誰の組合せのときにどんな問題が生じて維持されているか。その距離感やちから関係はどうなんだ、というところ。

そして、システムズアプローチの技法は、
①リフレイミング。つまり、ポジティブな捉え方に変える。わたし的にはアスペクト(眺望論)。
②円環的質問法。「それからどうしたの…。それから…」「あなたはどうですか…。あなたは…」
③逆説的介入法。「夫婦喧嘩ばっかしで…」「大事なことだから口論するんです。ぜひ続けてください。ただし、1日20分だけ。しかも、タイムキーパーは息子さんで」とか。「貧乏ゆすりがひどくて…」「ぜひ続けてください。」30分後「疲れてできません。」これらは、ダブルバインドや葛藤状態の解消になる。
④ジェノグラムインタビュー。もしかしたら、世代を越えたしがらみがあるかも~。
⑤椅子で表現。「あなたの家族って、今どんな感じ」→人数分の椅子を使い、距離や向き、倒れて椅子などにして表現してみる→実際にその椅子に座ってみる→ひとこと感想。
⑦一人で、またはみんなしゃべりすぎる場合。ペンなど、それを持った人だけ発言できるというルールで行う。

以上でございます。大変、勉強になりました。

話を聞いてると、システムズアプローチってサッカーに似てないか、と感じた。なんせ、《距離・パワー・方向》っていうんだもん。これって、サッカーのフォーメーションというか、システムと同じでしょう。距離はスペースを作ったり、消したり。パワーって、一対一の強さ、身体的強靱さ、身長の高さ、持久力。方向は、向き。ゴールへの意識の高さ。特にFWなんかは、ゴールに向いてプレイしてないと仕事になんない。

そう考えると、IPの家族はいまどういうシステムなんだろうか。3-4-3なのか4-4-2なのか。例えば、四人家族なら、1-1-2のオフェンシブか、2-1-1や3-1のディフェンシブか。誰がFWなのか。だれがDFなのか。そんなことを考えてしまふ、のでした。
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