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まいけ [読書した履歴]

「ひきこもり」への社会学的アプローチ―メディア・当事者・支援活動こんな本を貰いました。

『「ひきこもり」への社会学的アプローチ』
(荻野達史・川北稔・工藤宏司・高山龍太郎共著 2008年12月 ミネルヴァ書房)

ちょうど半分読んだところである。仕事柄、「ひきこもり」に関する書物は読んできたつもりだが、この本は他のものと感じが違う。これまでは、医師、臨床心理士、民間支援団体、当事者、取材ものなどだった。この本は、タイトルが示すように“社会学”として「ひきこもり」を捌いている。

じゃあ、どこが違うか。わたしはうまく言えないが、二つあると感じている。

ひとつは、曖昧な部分を対象に、曖昧なままに切り取るところである。もっといえば、事実を事実のままにできるだけ切り取る、という手法である。

もうひとつは、「んで、どうなの?」と問われたときに、政策提言していくというスタイルである。

これを読んで、逆に社会学の手法とスタイルって、こういうことなんだと改めて学んだような気がした。短絡的ではあるが社会学は社会を変えるために学問なのかもしれない。それも、理想論ではなく現実に社会制度や社会の仕組みを動かしていくために研究するものなのかもしれない。

社会を変えるため、ということでいうと、話はぜんぜん変わるが、昨日「富山県社会福祉士会」の研修会に縁あって参加した。

正直、わたしは社会福祉士という資格は何かよくわからない、でいた。逆に、社会福祉士の人から見ると、キャリアカウンセラーってよくわからないようだった。それはともかく、社会福祉士は、当初、〈権利擁護〉を主な目的としていたらしい。しかし、社会福祉法や自立支援法が改正になってからは、〈自立支援〉が大きな仕事になってきているようだ。具体的には、相談業務が主になるのだろうが、そのためにはクライアントにあたる人にどう身近な社会資源をみせるかが求められているようだ。そういう意味で、社会福祉士も、社会を変える仕事なのであると、コーディネーターの先生がおっしゃった。

研修会のあとで、社祉会の副会長さんと雑談してたら、お年寄りには介護士、看護士。幼児には、保育士、なんらかの困難抱えている障がい者には、社会福祉士、精神保健福祉士、若者にはキャリアカウンセラーと…。一家にひとりの医師の時代から、一人に一人の専門的支援者の時代が来るかもねぇ~、って笑い合った。

ちなみに、シンポジウムのパネラーとして保護観察所の保護観察官が20分ほどレクチャーした。いわゆる刑務所からでてくる人に対する就労支援の話だった。この手の話は、なかなか聞く機会がないので面白かった。

そのとき、「更生保護」の「更生」は、更に生きるという意味だ、と聞いて少し目からウロコが落ちかけた。「更正」とよく間違えられるらしい。更正とは、法的誤りを訂正せよ、という意味である。よくそれとうっかり混同されると話していた。う~む、《こうせい》は、一字違いで大違いだ。「こう、せい!」が更正で、「こうしたらどうかな、あなたはどう思う?」が更生なのかもしれない。

今日は今日で、午後から富山県出身女優柴田理恵氏による「ひきこもり考えんまいけ」というトークショーがあるので、午後から出かける。

何かとイベントが多い。それで、秋を感じたりする。でも、本当は紅葉をみて秋を感じたりしていたいなぁ、と思ったりもする。
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