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どうじ [カウンセリング理論]

先週の土曜日(11月19日)、臨床心理のある講演会に参加した。

約1時間半の講演だった。しかし、不覚にも前半は寝てしまった。左右、前後の方にご迷惑かけたのではないかと心配になった。もしかしたら、イビキをかいていたかもしれないから…。あと、やっぱり少し疲れていたのかな、と思った。

講師は、パワーポイントですわって話されていた。比較的淡々と話す感じ。内容は、次元が高すぎた感じ。どうも、わたしの実践とはかけ離れているのかなあ、というふうに聞いていた。

しかし、後半、ところどころ気になることばが出てくる。なんか、すごい話を聞きそびれたんじゃないかという感じになる。講演終了後、しばらく、席を立たずにパワーポイントのレジュメに慌てて目を通す。

そのレジュメをもとに、ここで確認作業をしておく。

テーマは、「統合的アプローチ」。そのなかからの引用。
セラピストは客観的事実のみならず、クライアントの主観的事実をも大切に考える。分かること、分からないことを識別し、分からないことを大切に抱え、さまざまな方法でその分からない部分に分かる部分が増えるように努力を続ける。つまり、セラピストは不確定な状況に耐えて、知性と感性のバランスをほどよく保っていきたい。
分かること、分からないことの仕分け→分からないことについて、経験、知識に照合→調べる、助言を求める、カンファレンス(グループで討議する)→それでも分からなければ、上記の反復。それと、不確実性に耐えること。わたしはこの不確実性ががつらい、と感じる時がある。それ耐えるのが、苦手、難しいっす。

しかし、泣き言をいってもしょうがない。そのためにはどうしたらいいか。以下のアドバイスが役に立つ。

①量的努力。経験値や必要な情報の把握。質向上は、量的努力が保証する(んだって)。

②ジェネラル・アーツを活用する。ジェネラル・アーツは、一般教養、整理された経験(らしい)。

③全体性と焦点化を同時に捉えるバランス感覚。(つい焦点化だけ、もっと悪いと視野狭窄…)。

①は、クライアントのことやクライアントの環境のことなどの情報の収集。それと、もっと勉強しな、ということ。
②は、想像力。実践から帰納的に多元的、多面的な切り口で柔軟に、混沌とした現実を考える。
③は、「オーケストラのパートを弾きながら、総譜の全体を読み、プロセスを共有していく姿勢」の喩えの通り。

その他に、気になることばは、

・「共感」という言葉は、僭越ではないかと思う。なぜなら、相手のことを完全には分かりえないのだから。

・待つことができる、試行錯誤を受けとめる、時熟(じじゅく、期が熟す)。

・ユーモア、楽しさの感覚、真面目のみでは不可(真面目だけでは、援助者が固くなり、焦る)。

・静謐(せいひつ)な能動性(素直に「どうして、なぜ?」と思える)。

・新しい物事への関心、開かれた態度、様々な人生を追体験(学ばせて頂いている)。

・こころの深層に触れる畏れをしること(畏敬の気持ちをもつ、聴き手がナルシスティックにならない)。

・ことばについて(最近雑になってきた、語彙の平板化→考えの平板化→思考の平板化と思う)。

・明晰、簡潔、平易、柔らかく身体感覚を持つ言葉(難しい言葉は響かない)

・自分の言葉として、咀嚼(そしゃく、噛み砕いて十分理解)されているか。
 公共性、ほどよい距離感、身体をくぐらせて追体験してから対象化された言葉を。

・さりげない自然な表現、メタファー(比喩)、余韻、考える余地を残す(観察眼を養わなければ、ユーモアを使っ 
 た批判、正確な例えは使えない)。

・見立てのセンス、背景に思いを巡らす(想像力を働かせる)。

・現実を生きるとは、パラドックス(正反対の矛盾)を生きること。

・ベクトル(矢印)が一方向を向いたマニュアル的思考パターンに拘束されない(Y=aXでは対応しきれない)。

・人は「関係」の網の目のなかに繋がりを持ち、本来は一貫性のある歴史的つながりの連続性の中に「他ならな い自分」という暗黙の感覚を持つ。愛着、所属感、期待、支持、役割、責任…など。そして、将来の時間的展 
 望が持てている。(不幸な人は、網の目が少なく、そこに止まって、先に進めない状態)。

・より所となる、ほっとできる物理的空間

・ありのままの自分で安心して居られる自分の時間。その時間の連続性を感じている

・より所となる対人関係、相互性

・ありのままでいられる対人関係

などなど。

あと、コミュニケーションが生じる一瞬の要因という図と、コミュニケーションを成り立たせる言葉の特質(クライアントの気づきを促す)という図があり興味深かった。
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